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【実録】私、マンションを買いました!~住宅購入の流れをご紹介~

2020/10/23

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ご存知ですか?人生の3大支出は「教育資金」、「住宅資金」、「老後資金」だそうですよ。
実は筆者、50代というタイミングで思い切ってマンションを買う決断をしたのです。筆者夫婦が、人生3大支出「住宅資金」と向き合い、物件探しから住宅ローン審査、申し込み、入居までの実体験をご披露いたします。

事のはじまり

そもそものきっかけは、子供の教育資金を無事払い終え、改めて「このまま夢のマイホームをあきらめていいのか?」という思いが芽生えたのがはじまりでした。
「持ち家or賃貸」論争はあちらこちらでよく聞きますし、その中で持ち家のデメリットもよく目にします。しかし、結局、「損得の結果」は人生の終盤にならないとわかりません。人生100年時代、筆者の結果発表もまだまだ先である可能性は十分にあるのです。
そうであるなら、「健康状態に合わせたリフォームも可能」「最終的には夫婦の資産となり、子供に相続できる」など、「持ち家」のメリットを活かした人生設計を立てつつ、マイホームという夢を実現したほうが、より豊かな人生が送れるのではないか。というのが、筆者夫婦が出した結論です。
そうと決まれば、早速行動開始!ここからは、筆者の実際の行動を、順を追って紹介したいと思います。

頭金の準備

「頭金は物件価格の2割」なんていう情報もよく目にしますが、筆者の場合、定年を迎えても住宅ローンが残る可能性が高いことから、頭金に限らず、住宅に充てる資金はできるだけ多いに越したことはありません。
爪に火をともすように貯めた夫婦の「現金・預金」、そして「投資信託」の合計金額を把握。これなら、頭金がそれなりに必要でもクリアできそう。教育資金は終わったからよし!残る3大支出「老後資金」を念頭に置きながら、マイホーム取得計画を進めていきます。

物件探し

まず、物件価格について全く見当がつかなかったことから、ネット検索で大体の価格帯を把握するところから始めます。「間取り」は3LDKで決めていましたが、その他「新築or中古」「築年数」「交通の利便性」「周辺の環境」等々、様々な条件で検索する日々が続きました。
その中から、まずは中古で「これいい!」と思った物件を実際に夫婦で見て廻り、「リフォーム物件」と「そうでない物件」の価格の違いについても腹落ちさせていきます。次に、新築マンションのモデルルームにも出向き、営業担当者からの「プレゼン」を受けます。乗せられて即「買う!」気になってしまいましたが、資金計画の説明で、「あれ?無理かも・・」と苦笑いしながら踏みとどまることができました。
こうしていくうちに、「物件価格」に合わせた「資金計画」も分かるようになり、適正な「予算」についてもはっきりと見えてきました。ここにきてようやく、住宅ローンの返済計画に無理がない範囲で新築物件も可能であると判断し、新築は設備が最新、建て替えまでの期間が長い、税制優遇の適用範囲が広く優遇金額も大きいことなども決め手となり、新築を購入することを決めました。
希望する地域の新築マンションモデルールームを見て歩きましたが、残念なことに希望する「間取り」は売約済みで、新物件を待つか、妥協するか、選択で悩むことに。しかし、全ての希望を満たす物件が見つかるまで何年も待つことはできないと判断し、残っている間取りの中から決定しました。

資金計画と仮審査

物件が決まったところで、資金計画について営業担当者と相談します。頭金や住宅ローンの申込金額の目安、また、毎月の住宅ローン金額や管理費などの支払いシミュレーション、購入する時にかかる諸費用(諸経費)総額、持ち分割合(夫婦間の保有割合)の他、ありがたいことに、消費税率引上げに対応した各種特例措置や税金軽減措置の説明もしてくれました。

✓各種特例措置や税金軽減措置

① 住宅ローン減税:住宅ローンの年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除するもの。
詳しくは国税庁HP

② すまい給付金:住宅ローン減税の拡充措置を講じてもなお効果が限定的な所得層に対し、住宅取得に係る消費税負担増をかなりの程度緩和するため、収入に応じ現金を給付する制度。
詳しくはすまい給付金HP

③ 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置:新築等の住宅を取得する際の直系尊属からの贈与ついて非課税となる制度。
詳しくは国土交通省HP

④ 固定資産税の軽減措置:新築住宅は120㎡(課税床面積)までの部分について3年間(中高層耐火建築物である住宅は5年間)にわたって固定資産税が1/2となる制度。
国土交通省HPへ(詳しくは市町村HPに掲載。例:横浜市HP

※上記は一例であり、全てを表すものではありません。

諸費用の内訳は販売会社や金融機関により様々ですが、目安としては注文住宅や新築マンションの場合で物件価格の3〜6%前後、中古住宅や新築一戸建て(建売住宅)の場合で6〜9%前後といわれています。仮に3,000万円の住宅を購入した場合、90〜270万円程度の諸経費がかかるということです。結構かかりますし、実際に筆者もそのくらいかかりました。これは現金で準備する必要があるため、頭金(手付金(売買代金の5%~10%)を含む)と合わせて準備できることを確認します。

✓諸費用の内訳

【物件にかかる費用】
1.印紙税(売買契約書を交わすときに貼る)
2.所有権保存、設定等登記費用(司法書士への報酬も含む)
3.固定資産税・都市計画税(年間税額を日割りで計算)
4.修繕積立基金
5.その他(管理準備金、前受管理費等)

【住宅ローンにかかる費用】
1.印紙税
2.設定等登記費用(司法書士への報酬も含む)
3.融資事務手数料
4.ローン保証料
5.ローン斡旋事務⼿数料(提携ローンを利⽤した場合。提携ローンとは、販売会社と提携を結んでいる⾦融機関の住宅ローン、⾦利等が優遇されている場合がある。)

【その他】
1. ⽕災保険料および地震保険料(加⼊を義務付けしている住宅ローン⾦融機関もある。)

【入居後にかかる費用】
1.不動産取得税(条件によってはかからないこともある。)

※上記は一例であり、全てを表すものではありません。

これで、晴れて申込書記入!というわけにはいきません。続いて、不動産会社が提携している金融機関へ住宅ローンの「仮審査」を申し込みます。

✓3つの金利タイプの特徴

【変動金利型】
一般的に他の2タイプと比べて当初の利率が低いことがメリット。ただし、定期的(一般的には半年ごと)に利率が見直されるため、基準になる金利の上昇局面では、併せて利率も上昇する傾向にあり、返済総額が増えてしまう恐れがあることに注意。

【全期間固定金利型】
フラット35などに代表される、返済終了まで金利が変わらないタイプのローン。返済総額が借入時に確定するため、返済計画が立てやすいことがメリット。ただし、一般的に他の2タイプと比較して利率が高いことがデメリット。

【固定金利選択型】
返済開始当初から一定期間(複数の期間から選択可能)は固定金利で、期間終了後は自動的に変動金利型に移行するタイプのローン。移行時は、その時の金利を基準に利率が決まるため、突然利率が大きく変化する可能性があることには注意。一般的に利率は変動金利型より高く、全期間固定金利型より低い。借入元本が大きく、少しの利率の上昇で返済総額が大きく増えてしまう返済初期に金利を固定できることがメリット。

✓一般的な銀行とネット銀行との比較

【一般的な銀行】
対面で手続きするので、不明な点は都度聞ける。ただし、窓口へ行く手間がかかること、基本的に平日営業のため、会社員などは都合をつけづらいことなどがデメリット。

【ネット銀行】
利率が一般的な銀行に比べて低いことがメリット。ただし、Webや郵送で手続きを行うため、不明な点はその都度連絡しなければならないことに加え、不備があれば何度もやり取りしなくてはならいことがデメリット。

営業担当者と相談しつつ、金利と借入先を決定しました。 

金利 :利率が低い変動金利を選択。月々の返済額が少ないことを活かし、金利上昇に備えて繰上返済資金をできるだけ積み上げておく。

借入先:金利が最低だったネット銀行を選択。

いよいよ、住宅ローンの仮審査を申し込みます。完済年齢は79歳のため、「果たして生きているのか?」などという心配も頭をよぎります。
しかし、ここで営業担当者の一言から問題が発覚。
「会社の健康診断などで最近、問題とかないですか?」
若くないので少しはあります。一体それの何が問題なのかというと、金融機関によっては「団体信用生命保険」に加入できなければ住宅ローンは最悪の場合謝絶されるケースがあるとのことです。家を買う時も、健康であることはとても重要なポイントのようです。

✓団体信用生命保険

団体信用生命保険とは、住宅ローンの契約者が返済中に死亡、または高度障害状態になったときに、ローンの残額が保険金によって支払われる住宅ローン専用の保険のことで、遺族がローンによって困窮しないようにするために加入するもの。契約者は健康状態を保険会社に告知し、審査に通る必要がある。

なんだかんだといろいろとありましたが、本人確認書類、源泉徴収票なども併せて提出し、無事、仮審査が承認されました。ちなみに、手付金(売買代金の5%~10%)の振り込みもこの時に行います。

契約~本申込会

いよいよ次は契約へと進みます。売買契約の前に必ず行われる「重要事項説明」(購入する物件と売買契約の条件についての詳細説明)を受け、内容を確認後、収入印紙を貼って印鑑を押します。これで無事売買契約は締結されました。
人生3大支出の「住宅」をとうとう買っちゃいましたよ、もう後戻りはできません!

イメージ

マンションはまだ建設中のため、完成するまで待つことになります。当時は新型コロナウイルスが世界的に感染拡大している真っ只中だったため、「海外からの部品調達が予定通りできていないから、建物完成がずれ込んでいて入居が遅くなるらしい」とか、「大不況になって、不動産が暴落するかも」とか、様々な憶測が飛び交っていました。しかし、もう後戻りはできないのですから、持ち家のメリットに目を向け、前向きな気持ちで待とうと考えていました。そういう意味では、暇を見つけてはマンションの建設現場に出かけ、遠巻きに見ることで「夢のマイホーム」への気持ちを高めていたのは効果的だったように思います。
そうこうしている間に、販売会社から「申し込み内容の最終確認をします。」と連絡がありました。販売会社へ出向き、振込む資金の内訳説明や火災保険の案内(火災保険は必ず加入します)、住宅ローンの最終の確認などを行いました。

内覧会、そして入居

マンションが完成し入居が近くなると、購入した部屋の内覧を行います。建具や内装等の不具合がないかを確認し、マンションの設備についても説明を受けます。
床暖房、食洗器、24時間換気、タッチ式のカギ等々、今まで築20~30年の賃貸に住むことが多かったため何でも驚き、「文明の進化」を感じました。入居するのが楽しみな一方、果たしてこの設備を使いこなせるのか心配になったほどです。
そして、待ちに待った入居日。新型コロナウイルスの拡大が少し落ち着き、街のあちこちで待っていたかのように、人の動きや引越し作業が見受けられるようになり、筆者も無事予定通りの引っ越しができました。
在宅勤務が当たり前となり、我が家は3人が在宅です。早速、新居の半畳ほどのスペースに机を置き、小さいながらも在宅勤務スペースを作りました。

老後資金の準備計画

さて、引っ越し作業も落ち着いたところで、改めて「老後資金」の準備計画を練ります。我が家では以下の取り決めをしました。

  • 住宅ローンの返済金額は今までの家賃より安いため、その差額には手を付けずに老後資金として貯めること。

  • 現在行っている給与天引きの「財形貯蓄」は続けること。

  • (できるかどうかわからないけれど・・努力目標で、)夫の収入だけでなるべく生活すること。

これと夫婦の退職金をプラスすれば、住宅ローンの返済を除いても「老後2000万円問題」はなんとかクリアできそうです。 さあ、「マイホーム実現」をモチベーションに、住宅ローン完済までがんばるぞ~!

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