話題のリアル脱出ゲームとは?参加方法から魅力までをご案内
2024/08/20
リアル脱出ゲームをご存知ですか?
リアル脱出ゲームとは今話題の体験型ゲームです。俳優やお笑い芸人、クイズクリエイターなど多くの著名人も愛好を表明しており、若者を中心に人気です。コンピューターゲームを超えた現実の冒険は、単に面白いだけでなく、グループでのコミュニケーションや問題解決能力を養うことにもつながります。
そこで本記事では、そもそもリアル脱出ゲームとは何か、一般的な参加方法やゲームの流れ、そして筆者が考える魅力をたっぷりとご案内します。本記事を通じて、リフレッシュにも学びやスキルアップにも一役買ってくれるリアル脱出ゲームの世界にどっぷりと浸かってみましょう。
リアル脱出ゲームとは?
まず、このゲームが何であるかを知るには、基となった「脱出ゲーム」というコンピューターゲームからお話ししましょう。 脱出ゲームでは、プレイヤーは通常、密室に閉じ込められ、隠された手掛かりを見つけ、謎を解き明かしながら脱出への道を見つけなければなりません。このコンピューターゲームを遊ぶプレイヤーは、画面上で閉じ込められた家や部屋を探索し、閉ざされた空間からの脱出を目指します。
そして、リアル脱出ゲームとはそのコンセプトを、「現実世界」に持ち込んだものなのです。プレイヤーは実際の部屋や空間に閉じ込められ、実際に用意された様々な謎や暗号を解き明かして脱出を目指します。
このゲームは、グループで行うことがほとんどです。仲間と協力しながら、目の前の部屋に散りばめられた多岐にわたる謎やパズルに立ち向かうことになります。ほとんどのゲームでは、ストーリーが設定されており、時には探偵になり、時には冒険家になり、非日常を体験することができます。
一般的な参加方法とゲームの流れ
リアル脱出ゲームに参加したい、となったらまずは何をすればいいのでしょうか。
ここでは、実際に部屋に閉じ込められるタイプのイベントについて、参加の流れをご紹介します。
まず参加者は専用の施設や改装された部屋などに集まります。
たいていは3~10人程度の人数で同じ部屋に閉じ込められることが多いです。申し込みは1人から可能で、時には同じ回に申し込んだ知らない方とチームになって閉じ込められることもあります。
プレイヤー層は様々で、筆者も若いカップルや家族連れ、友人同士のグループなど様々な人とご一緒したことがあります。 全く知らない方でも、ゲームを通じて協力することで、終わるころには和気あいあいとした雰囲気になりますのでご安心ください。
料金については、イベントの規模などにより異なりますが3,000円前後が一般的です。
ゲーム開始前に、ゲームマスターからルールやストーリーを聞いたら、早速閉じ込められます。
その後、タイマーがスタートすると同時に、脱出に必要な手がかりを探し始めるのです。
制限時間は60分程度が多く、ゲーム開始前の注意事項や終わった後の解説を含めて、全体で2時間程度の所要時間になります。
この制限時間がまた絶妙なのです。リアル脱出ゲームは、大の大人が必死になって、ぎりぎり脱出できるかできないか、という難易度のものが多く、脱出成功率もおおむね10~30%となっています。
謎や暗号には、「単なる知識」というよりは「ひらめき」が重視されるのも特徴的です。例えば、「別の謎でつかったこの定規で、棚の上にあるボタンを押すこともできるのではないか?」「この不思議な模様、よく見ると本の表紙とぴったり合うんじゃないか?」といったような、ひらめきで、謎を解いていくのです。
そして、同じ部屋に閉じ込められた仲間たちとともに、様々な謎や暗号を解き明かし、時間内に脱出することを目指します。
(同じ回の仲間とともに謎や暗号に立ち向かいます)
(このような部屋に実際に閉じ込められます。壁には気になる暗号が…)
なぜ支持されている?キーワードは「体験」
リアル脱出ゲームは子どもから大人まで幅広い世代に支持されていますが、なぜこれほどまでに支持を集めているのでしょうか。
その背景には人々の行動の大きな変化があります。
キーワードは「体験」です。
情報があふれる現代社会。消費者の消費行動が変わってきているのです。
従来からの消費行動である、モノ(商品)を 購入し所有する消費形態は「モノ消費」、旅行、 習い事、芸術鑑賞等の機会やサービスを消費する形態は「コト消費」、 その時、その場所でしか体験できないスポーツイベントやフェス等で、感動を他の参加者と共有するとともに、自らも参加者として盛り上がりに貢献し一体感を得る消費形態は「トキ消費」といわれています。
近年では、モノ消費から、コト消費やトキ消費に消費トレンドが変化しています。特に若い世代では消費トレンドの移行が顕著です。令和4年度の消費者白書の特集、「変わる若者の消費と持続可能な社会に向けた取組」によると、「今しかできない参加型の体験やコンテンツにお金を使う」に「当てはまる」(「とても当てはまる」又は「ある程度当 てはまる」の計)と回答した人の割合は、10 歳代後半で28.8%、20歳代で35.1%であり、 他の年齢層と比較して高くなっています(図表 Ⅰ-2-2-11)。
画像出典:消費者庁
また、同じく令和4年度の消費者白書によると、若者に体験自体の再現性に対する考え方について聞いたところ、「その時・その場でしか得られない体験をしたい」に「当てはまる」(「とても当てはまる」又は「ある程度当てはまる」の計) と回答した人の割合は、10歳代後半、20歳代の両方で約6割でした。この結果は、他の年齢層よりも高くなっています(図表Ⅰ-2-1-17)。
画像出典:消費者庁
今後、このような考え方を持った若者たちの年齢層が高くなり、消費の中心になるにつれて、参加型コンテンツや体験型アクティビティの価値は高くなると考えます。
デジタル化が進む生活において、バーチャル空間に身を置くことが多くなる一方で、実際に触れたり感じたりするリアルな体験の価値が再認識されています。今後、人々が実際に五感を使って物事を体験することへのニーズはますます高まるでしょう。
そんな、リアルな体験へのニーズを満たす代表的なアクティビティの一つがリアル脱出ゲームなのです。
魅力は多様性にあり
リアル脱出ゲームをはじめとする体験型アクティビティは、日常からの脱却、新たな発見、生き生きとした交流の場を提供し、参加者にリフレッシュする機会を与えてくれます。
単に楽しむだけではなく、創造力や問題解決能力をはじめとする多くのスキルを養い、他者とのコミュニケーションを深めることができます。このため、ただの娯楽としてだけではなく、教育やビジネスの場でのチームビルディングのツールとしての側面も持ち合わせています。
また、ストーリーテリングの要素が融合されることで、没入感を高め、現実では体験できないような独特な世界観に触れられるのも、大きな魅力と言えるでしょう。自らの手で物語を進めていく感覚は、参加者にとって忘れられない記憶となります。
それでは、リアル脱出ゲーム独特の魅力とは何でしょうか。
筆者は、体験の多様性だと思います。
誰もがきっと、映画やドラマの登場人物のように、何かを成し遂げてみたいと思ったことがあるでしょう。リアル脱出ゲームでは、そのような夢の体験ができるのです。
ゲームのテーマはホラーからファンタジー、SF、歴史ミステリーなど幅広いジャンルにわたり、そのシナリオのクオリティは映画や小説に匹敵するほど高いものがあります。プレイヤーは、時に爆弾魔のアジトに潜入した刑事、時にお宝を探す海賊になり、ゲームのクリアを目指します。
手掛かりは暗号で書かれたメッセージ、奇妙な装置、隠されたカギなどに隠されています。プレイヤーの観察力、洞察力、論理的思考をフルに活用させる過程を楽しませてくれます。
制限時間内に脱出できなければ「失敗」となってしまいますが、ゲームの結末はそれだけではありません。解決できなかった謎は、ゲーム終了後にゲームマスターから解説され、思いもよらなかった真実を知ることでゲーム体験そのものが刺激的なものとして印象付けられます。
プレイヤーは実際に頭を悩ませ、体を使って手掛かりを探し、仲間たちと協力してゲームをプレイします。その過程で友人、家族、同僚との絆を深めたり、新たな人々とのコミュニケーションを行ったりすることができるのです。 こうした体験こそがリアル脱出ゲームならではの魅力と言えるでしょう。
(チームの全員で力を合わせて暗号を解きます。たった一つのひらめきで活路が開けることも!)
リアル脱出ゲームには、親しみやすいパズルから本格的な謎解きまで、数多くのバージョンが存在します。 皆さまもぜひ一度体験してみてください。
謎と向き合う冒険は、皆さまの知的好奇心を刺激し、日々の生活に新たな刺激をもたらしてくれることでしょう。
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