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後払いサービス「BNPL」とは?実際使ってみて感じたメリット・デメリット

2023/05/11

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「BNPL」という用語を目や耳にする機会が増えたのではないでしょうか。筆者の同僚もそうでしたが、用語自体は知らなくても、「最近、ネットショッピングの時に新しい支払方法が増えたな」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。ただ、流行りつつあるものの、いまいち仕組みが分からず「つかったことがない」という方が多いのではないかと思います。そこで、まずはBNPLについての基本的な内容を解説したうえで、本記事の執筆にあたり筆者が実際に利用してみた感想なども交えてメリットやデメリットをご紹介します。

「BNPL」とは?

「BNPL」は「Buy Now, Pay Later」のそれぞれの単語の頭文字をとったもので、日本語では「今買って、後で支払う」と訳せるかと思います。いわゆる「後払い」を指している用語ですが、「なぜ今この用語が注目を集めているのか?」という疑問が浮かぶかもしれません。一般的に利用されているクレジットカードや住宅ローンを代表とする各種ローンも「後払い」の支払い方法です。注目の「BNPL」はどういったものを指しているのでしょうか?
財務省の広報誌である「ファイナンス」(令和5年1月号)ではBNPLの特徴を次のように記載しています。

【図表①】BNPLの特徴

利用できる店舗 ネット通販を中心とした各サービスの加盟店。
国際ブランド対応も。
準備 利用時に携帯電話番号やメールアドレスなどを入力。
本人確認書類が必要なサービスも。
審査 購買履歴などを活用。
小額の一括払いならハードルが低いことも。
代金の支払手段 主流はコンビニ払い。口座引き落としなども。
支払方法 主流は一括払い。数回の分割や定額払いも。

クレジットカードやローンとの大きな違いは、必ずしもマイナンバーカードや運転免許証、パスポートなどの本人確認書類を準備する必要がなく、簡易的であること。審査においても「利用者」の収入や信用情報ではなく「購買履歴」などを活用することが挙げられます。例えば、情報漏洩などを心配して個人情報を登録したくない方やクレジットカードを持たない方、クレジットカードは持っているが限度額が低く設定されている方などに有効な後払い決済手段と言えそうです。

「BNPL」の仕組みは?

BNPLの仕組みは以下のようなイメージです。

【図表②】BNPLの仕組み

BNPLの仕組み

出所:各種資料等を基にアセットマネジメントOne作成

  1. ① ECサイトなどで商品を購入。支払い手段としてBNPL(後払い)を選択。
  2. ② 消費者の入力・注文情報を販売店がBNPL事業者に送り、与信を依頼する。
  3. ③ BNPL事業者は即時に与信審査を行い、その結果を販売店に伝える。
  4. ④ 消費者が与信審査を通れば、販売店は消費者に商品を発送する。
  5. ⑤ BNPL事業者は消費者に請求書を発行する。
  6. ⑥ BNPL事業者は販売店に商品代金から手数料を差し引いた金額を支払う。
  7. ⑦ 消費者は商品代金をBNPL事業者に支払う。

サービスによって①~⑦の内容や順序などは異なりますが、基本的な仕組みは【図表②】の通りです。

とりあえず使ってみました!

イメージや文字で表していてもピンときませんので、とりあえず筆者は普段利用するECサイトで商品購入時にBNPLを利用することとしました。

次のようなステップで簡単に利用できましたのでご参考ください。

  1. ① ECサイトで商品を選択し、購入手続きの際に「後払い」を選択。
  2. ② 販売店より注文受注の確認メールが届く。
  3. ③ その後すぐに、ECサイトより後払い決済の審査完了のメールが届く。
  4. ④ 家に商品が到着する。
  5. ⑤ BNPL事業者より請求書を発行したという連絡メールが届く。
  6. ⑥ 家に請求書が届く。
  7. ⑦ コンビニで請求代金を支払う。
  8. ⑧ BNPL事業者より入金が確認できたとの連絡メールが届く。

ECサイトには既に会員情報(氏名や住所、電話番号、メールアドレスなど)を入力済みであったため、新たに入力する項目などはなく、簡単に利用ができました。

「BNPL」のメリット・デメリット

メリットやデメリットについて一般的に言われているものや実際に利用して感じたことをまとめます。

<メリット>
・ 基本情報の入力で利用が開始できるので手軽にはじめることができる。
・ クレジットカードや銀行口座の登録が必要ないため、これらの情報漏洩の心配がない。
・ 事前にお金を用意する必要がないため、支払うタイミングを調節できる。
・ 与信審査に時間がかからないため、申し込みから利用までがスムーズ。
・ はじめて使うECサイトでの買い物も、商品を受け取った後に代金を支払うため、送られてこないといった心配が軽減できる。
<デメリット>
・ コンビニなどに支払いに行くのが面倒。(口座振替や銀行振込が可能なサービスも多くあります)
・ 手軽な分、使いすぎる懸念がある。
(請求書払いのサービスの多くは上限が5万5,000円であるため、あまり気にする必要はないかもしれませんが、複数のサービスを利用すると請求金額が大きくなることには注意が必要です)
・ 中には手数料がかかるサービスもある。

おわりに

BNPLは「購買履歴」などのデータをもとに審査を行うなど、ECの拡大やビッグデータ解析といった技術進化とともに急拡大しています。支払い手段が多様化することで利便性はより高まり、私たちの生活がより快適になる可能性があります。様々なサービスを調べ、比較検討し、ご自身に適したサービスを利用いただければと思います。

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