情報リテラシーとは?正しい情報を見抜くために必要なスキルを解説
2024/01/16
インターネットが発達した現代、誰でも簡単に多様な情報にアクセスでき、SNSなどを通じて個人で様々な情報を発信することができます。このため、得た情報を取捨選択し正しい情報を見つけること、そして目の前の情報を正しく読み取り活用することが、情報を得ること以上に重要になったと言っても過言ではありません。そこで、本記事では情報リテラシーとは何か、そして正しい情報を正確に理解するためにどのようなことに気をつければよいかを探ってみたいと思います。
情報リテラシーとは?
情報リテラシーとは、「取得した情報を適切に評価・解釈し、活用する能力」のことを指します。高い情報リテラシーを身につけることで、得た情報の何が正しく、何が正しくないのかを判断できるようになります。また、表現の仕方や発信者の背景など、情報の偏りや情報に影響を与える要素にも気づけるようになります。
正しい情報を見抜くためには
次に、情報リテラシーを高めるために重要となるスキルを紹介いたします。
情報源の信頼性を確認する
情報を探すときには、まず情報の出所が信頼できるかどうかを確認しましょう。大手のメディアや公的機関、その分野の専門家などが情報源であれば、一定程度信頼できる情報と捉えることができます。例えば、自然災害に関する情報は、気象庁や自治体の公式発表、信頼性の高いメディアなどが出所となっている情報を参考にすることが重要です。
一方で、主にSNSなどで見られるような、断片的な情報や、個人の意見や感情に基づく情報は必ずしも信頼性が高いとは言えない場合もあるので注意が必要です。以下の手段を通じて、情報の出所やバックグラウンドを確認し、得た情報の信頼性を判断する手がかりにしましょう。
1. 複数の情報源を参照する
得た情報の信頼性を高めるためには、複数の情報源を参考にしましょう。信頼性の高い複数の情報源から同じ、もしくは似たような情報が発信されている場合、その情報は信頼性が高いと言えます。例えば、旅行に関する情報を得るときには、複数の旅行ガイドや口コミサイト、実際に旅行した人の体験談など、複数の切り口から情報を取得し、比較しながら参考にすることで、得た情報の信頼性を高めることができます。
2. 一次情報を確認する
一次情報とは「情報発信者本人が直接体験をすることで得た情報、もしくは自ら行った調査や実験で得た情報」のことを指します。一方、一次情報をもとに作られた情報は二次情報、二次情報をもとに作られた情報は三次情報と呼ばれ、数字が大きくなるにつれて信頼度は落ちていきます。
特に、拡散力のあるSNSでは複数の情報源を確認したとしても、「実は元を辿ると同じ情報から作られたものだった。さらにそれがフェイクニュースだった。」なんてことは珍しくありません。
まず大元の情報、できれば一次情報まで辿って確認することは、情報リテラシーを高めるために非常に有効です。
3. 情報の「時点」を確認する
先ほど例にあげた災害情報もそうですが、情報が頻繁にアップデートされるようなトピックに関しては、「いつの時点における情報なのか」を確認するようにしましょう。最新の情報を得るためには、信頼できるメディアや公的機関のウェブサイトなどを適宜チェックすることが重要です。公的機関などのウェブサイトには「●●年●月時点」などの記載があるケースが多く、目の前の情報がいつの時点におけるものかを確認する上で有効です。
例えば、新型コロナウイルス関連のルールや各種手続きについての情報を確認するときには、厚生労働省のウェブサイトに掲載されている情報のリリース時期を確認することで、古い情報を鵜呑みにしてしまうリスクを軽減することができます。
情報のバイアスを理解する
昨今はSNSの発展・浸透によって、誰もが情報の発信者になることができます。よりタイムリーな情報を手軽に取得できるという点でSNSを経由した情報の取得には大きなメリットがありますが、特に SNSで発信される情報は、発信者の立場や感情によって偏ったものになる(バイアスがかかる)場合があるため注意が必要です。情報のバイアスを見抜くためには、以下のようなポイントに注目してみましょう。
1.情報源の背景と意図
偏った情報を鵜呑みにしないためには、情報源となる組織や個人が、どのような背景や関心事を持っているのかを確認することが重要です。例えば、以前から過激な発言を繰り返している形跡がある人が情報を発信しているケースや、特定の立場や関連組織に所属している発信者が自組織に露骨に肩入れをしているようなケースでは、その意見や情報にはバイアスがかかっていると解釈したほうがよいといえます。
2.情報の偏りや欠落の有無
発信された情報が特定の視点や意見に偏っており、他の視点や意見を欠いている、もしくはあえて触れないようにしている場合、その情報はバイアスがかかっていると考えられます。上記「1」にも通じますが、特に極端な意見・情報に触れたときには、情報の発信源やその正確性を改めて確認することが重要といえます。
情報のバイアスを見抜くためには、ひとつの情報源に頼らず、複数の意見や情報源を参照することが重要です。それぞれの情報源にもバイアスがかかっている可能性があるため、異なる立場や主張を持つ人・組織が発信する複数の情報を比較することで、より中立的・客観的な解釈を行うことができ、得た情報を有効に活用することができます。
まとめ
様々な情報が氾濫する現代社会において、情報を正しく理解し活用する力は必要不可欠といえます。正しい情報を見抜くためには、情報源の信頼性を確認したうえで、複数の情報源を参照するなどして情報のバイアスを極力取り除くことが重要です。
本記事が、情報を正しく読み取り行動する一助となれば幸いです。
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