【初心者向け】ビットコインはなぜ注目?「怪しい」を「面白い」に変える暗号資産の教科書
2025/08/28

「ビットコイン?暗号資産?値上がりしてるみたいだけど、なんか怪しい…。」
そう感じている方も多いのではと思います。しかし、実はこの暗号資産の世界は、知れば知るほど面白くて奥深いものなのです。
この記事では、巷でよく聞く疑問や不安を解消しながら、私たちが知っておいた方がよい暗号資産の基礎知識や将来性について、わかりやすく解説します。
「全く知識がないけど、ちょっと投資してみたいな」という方に向けた内容になっていますので、ぜひ気軽に読んでいただければと思います。
「暗号資産」とは?「ビットコイン」とは?
暗号資産とは、そもそもなんなのか?まずは、この疑問から解決していきましょう。
暗号資産とは、ざっくり言ってしまえば「インターネット上のお金」です。厳密にはお金と異なる点がありますが、まずはこう理解するとわかりやすいでしょう。
私たちが普段使うお金は、日本銀行や民間銀行といった特定の組織が管理しています。一方、暗号資産は国や銀行に管理されていません。例えるなら、世界中の人々が協力して作るデータベースを使って、直接お金のやり取りができる仕組みです。
このデータベースは、デジタルな取引記録をブロックと呼ばれる単位で繋ぎ、鎖のように連鎖させて記録・管理することから「ブロックチェーン」と呼ばれています。
【ブロックチェーンのイメージ】
暗号資産はこのブロックチェーンを利用して取引されることから、大きく3つの特徴があります。
●特定の管理者がいない
通常、お金は国の中央銀行が発行し、そこに民間銀行などが加わって管理しますが、暗号資産にはこうした管理者が存在しません。あらかじめ決められたルールに従って発行され、世界中のコンピューターによって管理されます。
●全ての取引記録が確認可能
ブロックチェーンは取引データが鎖のようにつながっていることから、過去にさかのぼって全てのデータを誰でも確認することができます。
●改ざんが非常に困難
世界中のコンピューターが全取引データを保持していることから、改ざんが非常に困難であり(改ざんしてもすぐに検知される)、情報の信頼性が圧倒的に高いといえます。
では、「ビットコイン」はなんなのかというと、これは数ある暗号資産の中で最初に誕生した、いわば暗号資産の元祖です。そして、今も圧倒的な存在感を誇る暗号資産の王様と言っていいでしょう。
ビットコインは、「銀行を通さずに個人同士で直接お金を送れる」という、これまでにない仕組みとして、2009年に生まれました。世界を変えた最初の暗号資産です。金(ゴールド)の埋蔵量に限りがあるように、ビットコインの発行できる数も2,100万枚までと限られています。この希少性から「デジタルゴールド」とも呼ばれ、価値を保つ資産として注目されています。
「暗号資産=インターネット上のお金」、「ビットコイン=その代表選手」と覚えておけば、最初の理解としては十分だと思います。
なぜ、「暗号資産は価値がない」と言われがちなの?
普段、私たちが使っているお金は当たり前のように価値があると信じていますよね。しかし、インターネットの中だけでやりとりされる暗号資産は、なぜか「それは本当のお金じゃない」、「価値なんてない」と言われてしまうことがあります。
その一番の理由は、私たちのこれまでの「お金の常識」に当てはまらないからです。なぜ多くの人がそう思うのか、主な理由は5つあります。
●「実体」がないから
円や米ドルは、その通貨を発行する国が「これはお金ですよ」と保証してくれています。一方、株は会社が稼いだ利益に価値が紐づいています。しかし、暗号資産にはそういった「実体」がありません。言ってしまえば、みんなが「これに価値がある」と信じているから価値が生まれているのです。まるで、みんなで「この石ころは100円だ」と決めてやり取りしているようなもの。だから、多くの人は「そんなの信じられない」と思ってしまうのです。
●ルールが曖昧だから
お金には、法律で細かくルールが定められています。しかし、暗号資産の世界は、国によってルールがバラバラ。ある国ではOKでも、別の国ではダメということがよくあります。まるで、ある村では「この石ころは使える」と言われたのに、隣の村に行ったら「そんなもの使えないよ」と言われるようなものです。これでは安心して使えませんよね。
●「ギャンブル」だと思われているから
暗号資産の価格は、誰かの「これから上がるぞ!」という期待だけで、あっという間に何倍にもなることがあります。株のように「この会社は将来どれくらい儲かるか」といった計算とは、少し違います。価格が上がるか下がるかは、みんなの「気持ち」に左右されやすいので、多くの人は「ギャンブルみたいなもの」と感じてしまいます。
●安定しないから
円であれば、今日1万円で買えたものが、明日になったら10万円になるなんてことはまずありません。しかし、暗号資産はたった1日で価格が半分になったり、逆に2倍になったりすることがよくあります。これでは、将来のために残しておくことはできませんよね。価値がコロコロ変わるので、安心してお金を預けておくことが難しいのです。
●盗まれたらおしまいだから
銀行に預けたお金は、もし盗まれても多くの場合銀行が補償してくれます。しかし、暗号資産は自分でしっかり管理しなければなりません。もし、ハッカーに盗まれてしまったり、パスワードを忘れてしまったりすると、誰にも頼れず、自分の資産がすべて失われてしまうリスクがあります。このようなリスクも、暗号資産を信用できない理由の一つです。
暗号資産が「価値がない」と言われがちなのは、私たちの知っているお金や資産の常識に当てはまらないからです。実体がなく、ルールが不安定で、価値がコロコロ変わる上に、盗まれた時のリスクも大きい。これらの理由から、「本物のお金」として受け入れられるには、まだ多くの課題が残っていると言えるでしょう。
本当に価値がない?暗号資産の価値を考える
このように、「暗号資産には実体がないから、価値もないのでは?」と不安に思うのは自然なことです。私たちが慣れ親しんでいるお金は、国が保証しているから安心して使えますが、暗号資産は誰かが価値を保証してくれるわけではありません。
しかし、よく考えてみてください。私たちが当たり前のように使っているお金も、実は昔から形を変えてきました。昔の人々は、貝殻や米をお金として使っていました。これらも、みんなが「価値がある」と信じていたからこそ、お金として成り立っていたのです。
暗号資産の価値もこれと同じです。では、なぜ多くの人が暗号資産に「価値がある」と信じているのでしょうか? その答えは、暗号資産が持つ「新しい仕組み」にあります。
●国や銀行に頼らない新しい仕組み
私たちが今使っているお金は、国や銀行が管理しています。もし、その国や銀行が破綻したらどうなるでしょうか?歴史を振り返ると、実際に国が破綻して、その国の通貨の価値がなくなってしまった例はたくさんあります。しかし、暗号資産は国や銀行といった特定の組織に頼っていません。世界中の人々のコンピューターが協力して管理しているので、どこかの国が破綻しても価値がなくならない、新しいお金の仕組みとして期待されています。
●進化の途中
暗号資産はまだ始まったばかりの「新しいお金」でるため、価格の変動が大きかったり、送金に時間がかかることもあったりと課題もあります。しかし、新しい技術は初期に課題が多く、そこから進化を遂げていきます。例えば、送金にかかる時間を短くするための技術が生まれたり、各国が「どうすれば安全に使えるか」を真剣に検討し、少しずつ法整備を進めたりしています。ルールが明確になれば、もっと安心して使えるようになるはずです。
●支える技術はすごい
ハッキングのニュースなどを耳にすると「やっぱり危ない」と思うかもしれません。しかし、その原因の多くは、お金を預ける取引所のセキュリティや個人の管理不足です。暗号資産を支える「ブロックチェーン」という技術自体は、非常に頑丈で不正が難しい仕組みになっています。
「実体がない」ことは、逆に「国や銀行といった特定の実体に縛られない」という強みでもあります。暗号資産の価値は、単に「みんなが信じている」だけでなく、このような「新しいお金の仕組み」としての便利さや将来性に支えられているのです。
「ビットコイン」と「イーサリアム」が圧倒的な理由
現在、暗号資産の世界で2大巨頭として君臨するのが、ご存じビットコインとイーサリアムです。この2つは、その他の暗号資産とは一線を画しています。なぜ、この2つが圧倒的な存在感を放っているのか、それぞれ解説します。
ビットコインは「デジタルな金塊」
ビットコインが強いのは、シンプルに「最初に生まれたデジタルのお金」だからです。
その圧倒的な信頼性は、どの暗号資産よりも長い歴史によって築かれてきました。その歴史と信頼から、ビットコインを管理するコンピューターネットワークの規模も圧倒的です。これにより、他の暗号資産とは比べ物にならないほど強固なセキュリティを誇っています。さらに、ビットコインは発行枚数が限られているため、「デジタルゴールド」という称号を得ています。
ビットコインの時価総額は300兆円を超えており(2025年8月22日時点)、世界トップクラスの企業であるアップルやアマゾン、フェイスブックの時価総額と比較しても遜色ない水準です。他の暗号資産がどれほど便利になっても、「ビットコインの地位が揺らぐことはまずない」と言われるほど強固な地位を築いています。
イーサリアムは「デジタルな開発室」
一方、イーサリアムはビットコインとは異なり、「新しいデジタルサービスを生み出すためのルーツ」として期待が寄せられています。
イーサリアムは、誰もが自由に新しいサービスを作れる「デジタルな開発室」のようなもの。お金の貸し借りができる「デジタル銀行(DeFi)」や、絵や音楽を唯一無二の「デジタルアート(NFT)」にできる仕組みなど、新たなサービスが次々と生まれています。
この「デジタルな開発室」が面白いのは、使えば使うほどイーサリアム自体の価値が高まる仕組みがあることです。サービスを利用する際に発生する「ガス代」と呼ばれる手数料の一部が「バーン(焼却)」されて消滅するため、利用者が増えるほどイーサリアムが希少になります。
さらに、イーサリアムをシステムに預けてネットワークの安定稼働に貢献する(ステーキングする)ことで、新しいイーサリアムがもらえる「お小遣い」のような仕組みも用意されています。
イーサリアムの時価総額は75兆円超であり(2025年8月22日時点)、ビットコインほどではないものの、日本株トップのトヨタを超える水準となっています。
このようにビットコインとイーサリアムはそれぞれ異なる役割を持つからこそ、どちらも必要とされているのです。
ビットコインはこれからどうなる?
「結局、ビットコインの価格はもっと上がるの?」
ここが一番気になるところだと思います。もちろん、確実な答えはどこにも存在しません。しかし、「今後も中長期的にビットコインへ資金が流れる可能性が高い」と考えられる主な理由が3つあります。
●プロの投資家が参入しやすくなった
2024年に、アメリカで「ビットコイン現物ETF」という、株式のように手軽に売買できる投資信託が承認されました。これにより、今まで投資したくてもできなかった大手の銀行や年金基金が、簡単にビットコインに投資できるようになりました。巨額の資金を持つプロの投資家たちが動き始めたことは、ビットコインの価格を大きく押し上げる要因となります。
●供給量がさらに減る「半減期」
ビットコインは、約10分に一度、新しいコインが新規発行されています。この新規発行の作業は「マイニング(採掘)」と呼ばれ、世界中のコンピューターが莫大な計算を競い合うことで行われています。マイニングを行う人たちを「マイナー」と呼び、彼らはその報酬として新しいコインを受け取ります。
そして、約4年に一度の「半減期」を迎えると、この新規発行量が半分になります。新しく作られる量が減るのに、欲しい人が増えれば価値は上がります。この仕組みも今後の価格を押し上げる要因として注目されています。ちなみに、次回の半減期は2028年頃と予測されています。
●日常で使える「新しいお財布」
ビットコインは、国境を越えて瞬時に送金できる手段として作られました。今はまだ、送金に時間がかかったり、手数料が高かったりする課題がありますが、この問題を解決する技術がどんどん進化しています。もし、ビットコインがもっと速く、安く使えるようになれば、世界中の人々が日常的に使うようになり、その利便性がさらなる価値を生み出すことになります。
まとめ:「分からない」から「面白い!」へ
いかがでしたでしょうか。この記事を読んで、少しでも「暗号資産って面白いかも」と思っていただけたら幸いです。
「よく分からないから怖い」と感じていたものが、その仕組みや将来性を知ることで、魅力的と思える部分も見えてきたのではないでしょうか。
もちろん、暗号資産にはリスクがあります。しかし、投資で大切なのはリスクを拒絶することではなく、リスクを正しく理解し、無理のない範囲に抑えることです。
まずは、暗号資産についてきちんと知ることが大切で、理解を深めるために、実際に少額のビットコインやイーサリアムに投資をしてみるのも一つの手です。あなたの小さな一歩が、新しい未来につながるかもしれませんよ。
(執筆:1級ファイナンシャル・プランニング技能士 佐藤 啓)
※本記事はビットコインやイーサリアム等、暗号資産についての理解を深めることを目的としており、これらへの投資を推奨するものではありません。
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