政策金利とは?物価や景気との関係をわかりやすく解説
2020/12/18
「政策金利」という言葉、新聞やニュースなどでよく見かけますがいまいち何の金利のことかわからない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、今回は政策金利とは何か、そして物価や景気との関係について解説したいと思います。
政策金利とは
政策金利とは、日本銀行など各国の中央銀行が金融政策において使用する短期金利のことで、金融機関の預金金利や貸出金利などに影響を及ぼします。中央銀行は物価の安定など、金融政策上の目的を達成するために政策金利を変更します。2020年11月現在、日本銀行は政策金利を△0.1%*としています。
*日本銀行への当座預金の一部に適用される金利
物価について考える
前述したとおり、中央銀行は政策金利を使い、物価(モノやサービスの価格)の安定を目指しています。ここで物価について考えてみます。
例えば、1年前に1万円で買えたモノの価格が上昇し、今、1万1千円になったとします。価格が大きく上昇するとそれまでと同じお金では買えず消費者が困ってしまいます。
逆に、1年前に1万円で買えたモノの価格が下落し、今、9千円になったとします。価格が大きく下落するとモノを売っている会社が自社の売上や、利益が減ってしまい、やはり困ってしまいます。
そこで中央銀行は価格が大きく動き過ぎないように、物価の安定を目指しているのです。
ちなみに、日本銀行は前年比+2%の消費者物価指数(除く生鮮食品)の上昇を目指しています。
政策金利と物価、景気との関係
物価を上昇させたい場合、政策金利を引き下げます。すると、金融機関は中央銀行などからそれまでより低い金利でお金を借りることができるため、一般の企業なども金融機関からより低い金利でお金を借りることができるようになります。そのお金で企業が新しい機械を買ったり、個人がマンションを買うなどして、モノの購入が盛んになるため、景気が良くなり、物価が上昇しやすくなると考えられます。逆に政策金利を引き上げると、企業などはそれまでより高い金利でお金を借りることとなり、モノの購入を控えるようになるため、景気が悪くなり、物価が下落しやすくなると考えられます。
政策金利は経済を見通すうえで重要な指標
このように各国の中央銀行は政策金利を変更し、物価の安定などを目指しており、景気にも大きな影響を及ぼすことから、その国の経済の先行きを見通すうえで重要な指標といえるでしょう。
これからは、新聞などで「政策金利の引き下げ」という言葉を見た時、物価上昇を狙っているのかな?この政策は景気回復につながるかな?と考えながら見ると面白いかもしれません。
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