ボリビアってどんな国?~ウユニ塩湖をもっと楽しむために~
2022/07/08

ボリビアは南アメリカ大陸にある自然豊かな国で、日本のほぼ真裏に位置しています。日本でもテレビや雑誌等でよく奇跡の絶景として取り上げられる有名な景観地であるウユニ塩湖を有するのもボリビアです。本記事では、そんなボリビアの概要や産業等について筆者のウユニ塩湖体験と共にご紹介していきます。
ボリビアの基本情報
ボリビアは南アメリカ大陸のほぼ中央部に位置する国で、ペルー、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、チリに囲まれた内陸国です。国土には4,000m以上の山々が連なるアンデス山脈等の高地のほか、渓谷や熱帯雨林、サバンナを有するなど、豊かな自然環境に恵まれています。
国名はボリビア独立の功労者シモン・ボリバルに因んでいます。スペインのペルー植民地の一部だったアルト・ペルー(ボリビアの旧名)は、1825年にベネズエラ生まれで南米解放の英雄ボリバルの支援によって解放され、ペルーからも分離独立を果たしたことで、国名に彼の名が用いられました。
国旗は赤・黄・緑の三色旗で、中央の紋章には、国を象徴するポトシの丘、コンドル・リャマ・パンの木と太陽、州の数を表す九つの星が描かれています。ベースの色について、赤は独立闘争で流された血と犠牲、黄は豊かな鉱物資源、緑は森林資源を象徴しているとのことです。
国名 | ボリビア多民族国 |
---|---|
面積 | 110万平方キロメートル (日本の約3倍) |
人口 | 約1,151万人(2019年) |
首都 | パス(憲法上首都はスクレ) |
言語 | スペイン語及びケチュア語、アイマラ語を中心に先住民言語36言語 |
宗教 | カトリック(人口の約95%以上) |
通貨 | ボリビアーノ |
日本とのつながり
日本とボリビアは、1914年4月13日、通商条約の締結により外交関係が始まりました。第2次世界大戦により1942年を境に一旦外交関係が途絶したものの、その10年後となる1952年12月20日に外交関係が再開しています。
現在は、日本人移民やボリビアにおける日系人の活躍、また日本政府の積極的な経済技術協力の実施等により、非常に友好的な関係にあります。2014年は外交関係樹立100周年、2019年には日本人ボリビア移住120周年を迎え、双方で様々な催しが開催されました。
ボリビア移住120周年と聞いて驚かれたかもしれませんが、790名の日本人移民が横浜港を出港してペルーに向かったのが1899年で、その後、ペルーに到着した移民のうち、アンデス山脈を越えてボリビアまで移住してきた一部の移民がボリビア初の日本人移民となったそうです。
なお、現在のボリビアにおける在留邦人数は約3,000人(2019年)、日系人は約1万人と言われています。
ボリビアの産業
ボリビアは、農業(大豆、砂糖等)、天然資源(亜鉛、銀、天然ガス等)を中心とする一次産品への依存度が高い経済構造です。また輸出品目は天然ガスや亜鉛、金等、総輸出の約8割を一次産品が占め、国際価格の影響を受けやすい状況にあります。
また、ボリビアの景観地として有名なウユニ塩湖の地下には、レアメタルの一種であるリチウムが眠っており、その埋蔵量は世界最大と言われています。
リチウムはスマートフォンやノートパソコン等、電子機器のバッテリーに必要不可欠な材料となっており、昨今では巨大なバッテリーを用いる電気自動車の普及に伴い需要が急拡大していることから、改めてウユニ塩湖やボリビアが脚光を浴びる機会が出てくるかもしれません。
ウユニ塩湖
ボリビア・ウユニ塩湖の魅力については、雑誌やテレビ等様々な媒体で目にされる機会もあるでしょうが、筆者の実体験をもとにその魅力について簡単にお伝えしたいと思います。
飛行機を利用する場合、ボリビアへの入り口は首都ラパスのエル・アルト国際空港ですが、この空港は“世界で一番標高の高い場所にある首都空港”と呼ばれています。標高4,000m超にあり、飛行機のドアが開いた瞬間、気圧の変化で高山病に罹る人も出るため、非常に注意が必要な空港です。
また、首都のラパス自体も標高3,500m超の都市であることから、世界一の高所にある首都と言われています。気圧が低いことから水の沸点は90度未満となり、お米を炊くのにも圧力鍋が必須という環境です。ラパスの市内はすり鉢状に町が広がっており、標高の一番低い部分が町の中心部で一番地価の高いエリアという話を聞きました。
ラパスからウユニまでは飛行機で約1時間です(陸路もありますが、悪路で10時間超とのこと)。ウユニの町から塩湖までは車で1時間ほどあり、また散策には長靴等の装備も必要なことから、個人手配で到着した場合でも、現地のツアーに参加することが一般的です。
ツアーは早朝(サンライズ)ツアーから、日中、夕方(サンセット)&星空など、真夜中以外催行されており、体力が続く限り丸一日楽しめますが、ウユニ塩湖自体もやはり標高約3,700mにあることから、はしゃぎ過ぎると体力を消耗します。
ウユニ塩湖といえば鏡張りの景色が有名ですが、いつでも見られる訳ではありません。雨季(11月後半~3月頃)と乾季(4月~11月前半頃)があるため、雨季に行くことが前提ですが、その他にも、当日にまたは直前に雨が降っていないこと(水面が泡立つ)、風が強くないこと(水面が波立つ)、など、綺麗な鏡張りを見るためには条件が沢山あります。ハードルは高いですが、ガイドさん同士が連絡を取り合い、東京都の約5倍の面積がある広いウユニ塩湖の中から条件の良いスポットへ連れて行ってくれます。
到着すると圧倒的な景色はもちろんですが、それを前にして大人が子供のように飛び跳ねたり、知らない人同士が色々なポーズで写真を撮り合ったりするなど、皆子供のように無邪気になるのが印象的でした。
テレビやインターネット上で多数取り上げられている先ではありますが、現地で体験するものは、言葉や写真等では伝えきれないものがあると筆者は感じました。新型コロナウィルスの感染拡大が収束した際にも、高地にあることや治安面等から、どなたにもお勧めの旅行先とまでは言えませんが、時間や体力に余裕がある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
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