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資産運用会社大解剖⑨:運用会社の営業活動って何してるの? ~投資信託営業とは~

2020/10/09

知恵のハコ

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資産運用会社というと、皆さまはどのような仕事を思い浮かべますか?
広くは、お客さまの資産を運用するファンドマネジャーや、投資信託(ファンド)を組成する商品開発の仕事がよく知られているかと思います。しかし実は、資産運用会社にも営業の仕事が存在します。
一般的に資産運用会社の営業の仕事は、個人投資家などから資金を集めるために行う公募投資信託営業と、金融機関や年金基金などから資金を集めるために行う機関投資家営業に分けることができます。今回は、皆さまになじみの深い公募投資信託営業についてご紹介します。

運用会社における営業の仕事(イメージ)

※上図は、一般的な資産運用会社における仕事の代表例を表したものです。
必ずしも全ての会社があてはまるものではありません。また、すべてを網羅しているとは限りません。

資産運用会社の営業活動とは?

資産運用会社にも営業の仕事があると聞いて、意外に思われた方もいるかもしれません。しかし、営業の仕事は、資産運用会社の収益を上げるうえで欠かせない最も重要な業務の1つなのです。
例えば、家電メーカーは、製造した商品を顧客に購入してもらうことで利益を得ており、利益を増やすためには、一人でも多くの顧客に商品を購入してもらう必要があります。そのためには、より多くの家電量販店や百貨店などに商品を置いてもらい、売り場の販売員を通して顧客に商品の魅力を知ってもらうことが重要となるでしょう。
私たち資産運用会社も同様です。資産運用会社は、主に組成した商品(投資信託)を投資家に購入してもらい、運用管理費用(信託報酬)を受け取ることで利益を得ています。資産運用会社が利益を得るためには、多くの銀行や証券会社といった金融機関に私たちの商品を採用してもらうことが必要です。さらに、採用された商品の魅力をまずは販売員に、そして販売員を通して投資家に知ってもらうことが非常に重要となります。

ここでは、資産運用会社の営業活動のうち、商品提案など商品採用のための営業活動と、販売促進など商品採用後の営業活動の2つについてご紹介したいと思います。

① 商品採用のための営業活動

資産運用会社は基本的に、銀行や証券会社などの「販売会社」と呼ばれる金融機関に商品の販売を任せています。そのため、まず販売会社に自社の商品を採用してもらい、販売ネットワークを広げることが利益獲得のカギとなります。投資信託の営業活動において、採用のための営業活動は初めのステップとも言えるでしょう。
主な活動内容としては、各販売会社の採用担当者への商品提案があります。自社の商品を採用してもらうためには、販売会社の販売戦略に加え、投資家ニーズや投資環境も把握したうえで、的確な商品を提案しなければなりません。必要があれば、商品開発担当者やファンドマネジャーに同行を依頼して専門的知見からの説明も行います。また、提案後も販売会社からの質問に回答するほか、商品性についての要望があれば、その要望に応えられるよう商品開発部署と調整をつけるなど、販売会社のニーズを満たせるよう、営業部署を中心に運用会社が一丸となって対応します。

投資信託の販売の仕組み(イメージ)

※上図はイメージ図であり、すべてを表すものではありません。

② 商品採用後の営業活動

販売会社に自社の投資信託を採用してもらった後は、投資家に商品を購入してもらうため、あるいは購入した商品を長期で保有してもらうための営業活動を行います。その活動内容としては、投資家に商品について広く知ってもらうことを目的に、主に以下の2つを行います。

  • 販売員向けの勉強会開催や情報提供
    投資家に商品を購入してもらうためには、投資家に直接商品を説明・販売を行う販売員に商品の特長や魅力をまず知ってもらうことが重要となります。そのため、資産運用会社の営業員は銀行や証券会社などの販売会社の現場を回り、販売員向け勉強会を日々行っています。勉強会の内容は様々ですが、自社の商品の特色やパフォーマンス、資産運用業界のトレンドなど、投資信託を作り、運用している資産運用会社ならではの知識を主に伝えています。
    営業員は、勉強会を開くために全国にある販売会社の各支店に足を運ぶこともあります。また最近ではコロナ禍の影響もあり、販売員向けオンライン勉強会の開催も増えてきており、移動のタイムラグなく最新の情報をお伝えしています。

  • 投資家向けセミナーの開催や情報提供
    近年では、インターネットの普及や投資家ニーズの変化により資産運用会社が直接投資家と接する機会も増えてきました。資産運用会社はこのような機会をチャンスと捉え、投資家向けのアプローチにも力を入れています。具体的には、従来から行っている販売会社主催の投資家向けセミナーや受益者向け運用報告会への登壇に加えて、資産運用会社主催で投資啓蒙やマーケットの解説などをテーマとしたセミナーやイベントの開催が多く行われるようになりました。また、オンラインでは運用状況やマーケット解説のレポートだけでなく、ファンドマネジャーからのメッセージや対談形式のインタビューなども配信するようになり、配信媒体も内容に合わせて動画を積極的に活用するなどコンテンツの充実を図っています。
    資産運用会社はお客さまに直接営業活動を行うことはありませんが(直販などの一部例外を除く)、情報発信によるマーケットや投資信託への理解を通じて、投資家に健全な資産形成の一助として投資信託を活用してもらうべく、日々努力しているのです。

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最後に

あまり知られていない資産運用会社の営業活動ですが、このように、他の会社同様さまざまな活動を行うことで資産運用会社の収益を支えています。資産運用会社というと、やはり運用関連業務などが注目されがちですが、すべての部署が連携し、それぞれが役割を果たすことで、初めて真っ当な企業活動を行うことができているのです。資産運用会社には他にも多くの業務が存在していますので、ぜひ、他の「資産運用会社大解剖シリーズ」も読んでみてください。

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