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資産運用会社大解剖①:運用会社とは?その業務実態に迫る

2019/06/18

知恵のハコ

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はじめに

皆さまは資産運用会社と聞いてどのような会社や業務をイメージされるでしょうか?これまで投資信託を購入されたことがある方は○○投信や○○アセットマネジメントといった具体的な会社名が思い浮かぶかもしれません。
しかし、資産運用会社が実際にどのような業務を行っているかまでご存知の方はかなり少数かと思います。
実際、筆者も数年前に大学の就職活動の際に資産運用会社について調べた時には、他の業界と比べて圧倒的に情報量が少なく、情報収集にかなり苦労した記憶があります。
そこで今回は資産運用会社(以下、運用会社)が行っている業務について簡単にお伝えします。
なお、運用会社の業務は専門性が高く、難解な用語も多いため、今回は分かり易さを重視してその大まかな業務内容を説明します。

資産運用業の概観:~投資信託運用~

具体的に運用会社の業務についてお伝えする前に、投資信託(以下、ファンド)に関わる資産運用業の概観についてご説明し、資産運用業界における運用会社の立ち位置をご説明します。
下図は投資家がファンドを購入し、運用会社が預かった資産を運用するまでの過程を示したものになります。まず投資家は販売会社(銀行、証券会社など)を通してファンドを購入します。その資金は信託銀行の口座に保管・管理され、運用会社がファンドの運用方針や投資対象資産に応じて個々の株式や債券などへの投資判断を行います。

ファンドの仕組みファンドの仕組み

※上記はイメージ図です
出所:一般社団法人 投資信託協会ホームページより抜粋

個々の主体の役割を記載すると下記の通りとなります。

 販売会社: ファンドの販売を行う銀行や証券会社などのことを指します。
 運用会社: 投資家から集めたお金を運用する業務を行います。当社(アセットマネジメントOne株式会社)も運用会社の一つです。
 信託銀行: ファンド資産の保管管理・資金決済業務を担っています。

以上より、運用会社は集めたお金の運用に特化した会社であることがわかります。

運用会社の業務とは?

資産運用業の概観をご説明したところで、実際に運用会社の業務についてみていきます。運用会社の業務の分け方については特に明確な定義があるわけではありませんが、フロント業務、ミドル業務、バック業務の3つに分けることが一般的です。

  • フロント業務
    フロント業務はさらに運用フロントと営業フロントに分けられます。
    運用フロントに関わる人たちを一般的にファンドマネジャーやトレーダー(またはバイサイド・トレーダー)と言います。
    ファンドマネジャーは投資家から集めた資金の投資判断を行ったり、ファンドの資金繰り管理を行います。例えば、株式のファンドマネジャーであれば、どこの企業に投資するのが良いか企業分析を行ったり、企業経営者へのインタビューなどを行っています。
    トレーダーはファンドマネジャーからの取引注文を受け、各資産の売買をマーケットで行います。
    営業フロントは、運用しているファンドの営業を行います。投資信託における営業フロントでは、自社が運用するファンドを販売会社に取り扱ってもらうための営業活動や情報提供を目的とした投資家向けのセミナーなどを行っています。
  • ミドル業務
    ミドル業務では主に運用ディスクローズや、リスク管理などを行います。運用ディスクローズでは、投資家の皆さまに向けてファンドの投資信託説明書(交付目論見書)やファンドの運用状況をお知らせするレポートなどの作成を行います。リスク管理では、主にファンドの運用状況について運用リスクの観点などからモニタリングし、ファンドの運用方針から逸脱した運用が行われていないかをチェックしています。
  • バック業務
    バック業務では、日々ファンドが投資している資産の売買や資金流入を会計システムに入力し基準価額の算出を行います。また社内システムの開発や保守業務などを行うIT部門や一般的な会社に共通する人事部や総務部などもこのバック業務に分類されます。
フロント業務ミドル業務バック業務
運用営業
・ファンドマネジャー
 ⇒ファンド資金の投資先判断や資金繰り管理
・ファンド採用活動
 ⇒販売会社へのファンド採用に向けた営業活動
・運用ディスクローズ
 ⇒投資家向けファンド関連資料作成(交付目論見書、運用状況レポートなど)
・基準価額算出
 ⇒会計システムに日々のファンドの資産売買や資金流入を反映し基準価額を算出
・トレーダー
 ⇒マーケットでの資産売買
・セミナー運営
 ⇒投資家への情報提供を目的としたセミナー開催など
・リスク管理
 ⇒ファンド運用状況に関するモニタリング
・社内業務
 ⇒社内システム保守、総務業務など

※上記の分類は一例であり、必ずしも全ての会社があてはまるものではありません

最後に

以上が運用会社のファンド運用における主な業務内容で、運用会社と聞くと漠然とお金を運用している会社とのイメージがあるかと思いますが、実際には様々な部門が協力しファンドの運用やモニタリングを行っています。
専門的で分かりにくい点など多々あったかと思いますが、今回の記事が皆さまの運用会社に対する理解の手助けとなりましたら幸いです。

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