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ラグビーワールドカップの経済効果は?日本の再招致に期待!

2023/10/02

知恵のハコ

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ラグビーワールドカップ2023がフランスで開催されています。
日々、熱戦が繰り広げられ、日本チームの健闘も伝えられています。フランスとの時差も関係なく、桜の戦士「ブレイブ・ブロッサムズ」に熱い声援を送られている方も多いのではないでしょうか。
ご存じの通り前回、2019年のラグビーワールドカップは日本で開催されました。その盛り上がりをご記憶の方も多いでしょう。その際、日本にもたらされた経済効果について振り返ってまいりましょう。

数字で見る2019日本大会

日本全国12都市で開催された44日間に亘る世界ラグビーの祭典は、世界中の国々や多くのファンを魅了しました。この大会は、これまで開催された9回のワールドカップの中で最も競争力があり、最も成功した大会で、2019年における最大のスポーツイベントとなりました。 大会のチケット完売率は99%と、ワールドカップ史上最高の172万枚にのぼり、世界で最も人気があるメガスポーツ・イベントであることを示しました。
特筆すべきはソーシャルメディア動画再生回数の飛躍的な上昇です。大会期間中の関連動画再生回数は2015年大会の3.7億回の5倍以上の20.4億回に達しました。スポーツ観戦方法の変化が見て取れますね。

数字で見る2019日本大会

出所:ラグビーワールドカップ2019TM日本大会開催後経済効果分析レポート

過去最大の経済効果

ラグビーワールドカップの特徴として、開催期間が長いことが挙げられます。ラグビーは体力の消耗の激しいスポーツなので次の試合までの間隔が長いためですが、期間が長いことが経済効果を大きくする要因の一つかもしれません。
大手国際会計事務所、アーンスト・アンド・ヤング(EY)の報告書は、ラグビーワールドカップ日本大会の経済効果は、大会史上最高の6,464億円に達したとの分析結果を発表しました。これは2015年イングランド大会の2倍にあたるとのことです。このうち3,515億円が日本のGDPを押し上げたとしています。税収の増加分は412億円、4万6千人分の雇用も生まれたなど、スポーツイベントとしては非常に大きな経済効果だったといえます。

過去最大の経済効果

*1ポンド=150円(2019年購買力平価(OECD統計)で算出)

出所:ラグビーワールドカップ2019TM日本大会開催後経済効果分析レポート

訪日客による経済波及効果

経済効果全体の54%が訪日客の消費によるものでした。24万人が来日し、49万枚のチケットを買うなど、当初の予想を大きく上回りました。加えて、日本での消費意欲も旺盛でした。訪日客一人あたりの消費金額は約69万円と、2018年の訪日外国人の約15万円と比較すると4.6倍に達しました。滞在期間が平均16泊と長いうえ、1日あたりの消費金額も約42,000円と高かったことが、経済波及効果を高めました。 こうしたインバウンドによる経済波及効果は、大会期間中にとどまらないようです。
大会チケット購入者アンケートによると、訪日客の約60%が日本を訪れるのが初めてであり、そのうちの75%が「必ず来たい」との意向を示したそうです。これは、ラグビーワールドカップが初訪日のきっかけとなり、将来の再来日につながる可能性が高いことを表しています。こうしたメガイベントは、開催時のみならず、将来のインバウンド効果も生み出す可能性を示唆しているといえるのではないでしょうか。

訪日客による経済波及効果

2019年大会の成功を受けて

2019年大会では、経済波及効果のみならず、日本代表の大活躍が国民の心を揺さぶりました。1次リーグで強豪のアイルランドとスコットランドに勝ち、初の決勝トーナメントに進出、国内におけるラグビー熱は一気に高まりました。
日本がスコットランドを破った試合では、国民の半数近い5,480万人がテレビで観戦したとされ、筆者もテレビを食い入るように見ていたこと覚えています。
2023年2月、ラグビーの国際統括団体、ワールドラグビーのビル・ボーモント会長が来日、日本で再びワールドカップが行われる可能性について前向きな考えを示しました。
ボーモント会長は「2019年、日本は本当にすばらしい大会を開催してくれた」と感謝を述べ、日本ラグビー協会が目指しているワールドカップの再招致について「日本がもう一度開催できないという理由はどこにもない。なぜなら最も成功したワールドカップの1つを2019年に日本が開催したからだ。われわれはラグビーをもっと広めていきたいと考えているが、本当に成功を収めた国にワールドカップを戻すということもやっていきたい」と話しています。

ワールドカップは2023年9月から10月にかけてフランスで開催されたあと、2027年はオーストラリア、2031年はアメリカで行われることが決まっていて、日本ラグビー協会は2035年以降の再招致を目指しています。ラグビーワールドカップの開催地は2大会分まとめて選考しますが、既に2031年まで決定しているため、日本が再招致を目指すには、次回の選考で選ばれる必要があります。

あの興奮、感動、そして経済効果を再び招くことができるでしょうか。
「頑張れ、ニッポン!」

■強豪国を知ってもっとラグビーを楽しもう!

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