【”お困りごと”に回答します!】資産配分について教えてください
2024/11/08
お困りごと
資産運用において資産配分が大事だとよく聞きますが、自分にぴったりの資産配分がよく分かりません。どのように考えたら良いのでしょうか。(40代・男性)
回答します!
米国のブリンソン氏らが発表した論文によれば、資産運用のパフォーマンスにおける要因の中で、「資産配分」による成果が約9割を占めるとの研究結果が示されています。「投資タイミング」や「銘柄選択」よりも、どのような資産配分にするかによってパフォーマンスの大部分が決まってしまうということです。 ご質問者様が指摘しているように、資産運用においては「資産配分」がとても大切なのです。
では、資産配分をどのように考えたら良いのでしょうか?
資産運用会社が運用しているバランスファンドなどは、株式や債券といった資産ごとに期待リターンと推定リスクの前提条件を置いて、最適な組み合わせを計算します。
しかし、個人投資家の皆さんは、そのような計算をすることまでは必要ないと思います。運用パフォーマンスに与える影響が大きい株式の配分比率をざっくり決めるのが良いのではないでしょうか。
株式の配分比率を決める際によく耳にするのが、『株式比率は、100-年齢%』という式に当てはめて計算するというものです。例えば40歳であれば100-40=60となり、株式の比率が60%になるように資産配分をするというものです。
また、公的年金の積立金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、国内外の株式と債券に4分の1ずつ(株式に合計で50%)配分する基本ポートフォリオのリターンを年率4%程度としています。年率4%程度のリターンを目指したいというのであれば、このような資産配分を参考にされても良いと思います。
アセットマネジメントOneでは、「キャプテンワン」というリスク許容度診断ツールをホームページで公開しており、7つの簡単な質問に答えると、5段階のリスク許容度に応じて資産配分を知ることができます。こうしたツールを利用して頂くことも有効だと思います。
仮にリスク許容度の上から2番目の「4成長型」と診断された場合、資産配分における株式の比率は36%と試算されます。この場合であれば、ファンドのポートフォリオの40%程度を株式に投資しているバランスファンドを購入するか、ご自身が考える投資額の40%程度を株式ファンドに投資するという二つの方法があります。
バランスファンドの場合は株式比率を一定に保つために定期的にリバランスが行われますが、後者の場合だと株式ファンドが上昇した時に投資家が自分でリバランスを行う手間が掛かりますので、どちらを選ぶかはご自身で判断して頂ければと思います。
(参考) キャプテンワン(リスク許容度診断ツール)
CAPTAIN One「キャプテンワン」|アセットマネジメントOne (am-one.jp)
(執筆 : 花村 泰廣)