アセットマネジメントOne 未来をはぐくむ研究所

東京理科大学で「資産運用とファイナンシャル・ウェルビーイング」をテーマとした出張講座を実施!

2025/05/15

アセットマネジメントOne 未来をはぐくむ研究所長の伊藤雅子と研究員の坂内卓、リサーチ・エンゲージメント部の松岡珠美は、東京理科大学の授業科目「イノベーション&アントレプレナーシップ概論」(※)で、2回にわたって実務家として登壇し、それぞれ約300名の学生が参加しました。

※東京理科大学イノベーション・キャピタル株式会社 代表取締役 片寄裕市氏・高田久徳氏が講師として行う講義

金融に対する理解と関心を深めたパネルディスカッション

主な講義内容は以下の通りです。

〇 主な内容

<第1回目>

  1. 資産運用が欠かせない時代
  2. これからの「いい会社」を見極めるポイント
  3. ファイナンシャル・ウェルビーイングを実現するために

<第2回目>

  1. SDGsとESGでつくる持続可能な社会
  2. 金融実務家によるパネルディスカッション
 

東京理科大学の授業科目「イノベーション&アントレプレナーシップ概論」

第1回目の講義では、これまでの出張講座と同じように、物価の上昇によってお金の価値が減ってしまうことへの対策として、投資の重要性についてお話ししました。「長期・積立・分散」投資や、税制優遇制度であるNISAやiDeCoの大切さも説明しました。また、投資の社会的な意義や、資産運用会社がどのように投資先企業のESG(環境・社会・ガバナンス)課題を解決しようとしているかについても触れました。
第2回目の講義では、第1回目の内容の応用として、ESGアナリストの松岡から、ESGをテーマとして詳しくお話ししました。学生の皆さんはSDGsについては知っているものの、ESGについてはあまり馴染みがないようでした。そこで、SDGsとESGの違いや、ESGの歴史的な背景、長期投資における非財務情報の重要性について説明しました。
また、私たちを招いてくださった片寄様と高田様の提案で、パネルディスカッションを行いました。当研究所の出張講座では初の取り組みです。「金融リテラシー」や「キャリア」、「イノベーションの重要性」などのテーマについて、私たちそれぞれの意見を学生の皆さんにお伝えしました。 授業時間内ではお答えできないほど質問が寄せられ、学生の関心の高さが感じられました。

学生の皆さんから講義で学んだことや感想をいただきました。また、金融経済教育や投資を普及させるためのアイデアもいくつか寄せられましたので、その一部をご紹介します。

投資信託やESG投資の社会的意義

  • 今回の講義を通じて、投資信託がどのように社会的課題と結びつき、長期的なリターンを生む仕組みを持つかを理解することができました。特にSDGsやESGを考慮した投資が単なる社会貢献ではなく、企業の長期的な価値向上や投資家へのリスク軽減につながる点は、初めて知り印象的でした。投資信託が単なる金融商品にとどまらず、持続可能な社会を実現する一つの手段として機能していることを実感しました。これからもSDGsやESGを意識しながら、投資の可能性について学んでいきたいです。
  • ESG投資や長期的な視点での資産形成は、自分自身の経済的な安定だけでなく、社会全体にも良い影響を与える可能性があると感じた。これを機に、このような考え方を自分の生活や将来設計にどう役立てられるかを考えてみたい。

金融リテラシーの重要性

  • 金融リテラシーは詐欺などに合わないための自己防衛やライフプランを考える上で重要なスキルであると感じた。自分たちのような学生にとっては金融が遠い存在だと考えてしまいがちだが、これからの未来においての研究や起業時に知識が役立つ場面が多いので日常生活とも少しずつリンクさせながら身近な存在として触れ合っていきたいと思った。
  • 私たちのような工学部でものを作るような仕事につくと、大きなことを起こすためには大きなお金が必要で、投資などの知識が絶対必要だと感じている。そのための学習は大学だけでなく理系メインの企業でも行うべきだと思う。

金融経済教育や投資を普及させるためには

  • 金融の専門家が各教育機関にて講演をするといった取り組みだけでも大きな効果があると思います。さらに、講演に加えて、学生の内から投資や株などの金融関連のことに挑戦したい人が、まずは少額で挑戦してみて、その経過を見てアドバイスをもらうといったお試しのようなイベントがあるとよいなと思いました。
  • 私は大学に入る前は投資は怖いものという印象が強くてあまり知ろうとは思わなかったが、この授業がきっかけでそのような印象もなくなり、投資について自分でも少し調べてみるようになった。なので、投資に対する印象を変えることが学生や若者が投資を始める一歩目になるのではないかと考える。具体的な方法としては、私がそうだったように学校の授業として投資の勉強を取り入れるのが一番効果的だと考える。どうしても投資のコミュニティなどの勧誘では怪しさがあるので、学校という信頼できる機関からの情報の提供が一番大事なのではないかと考えた。
  • 企業への投資を推し活のような捉え方で表現してみると興味を持たれやすいのではないかなと考えました。近年、推し活が流行しています。彼ら彼女らは、好きなアイドルやアニメキャラクターなどを応援するためにお金を支払い、自ら率先して情報収集しています。同じようにして、自分の推し企業を見つけ、その事業活動を応援するために投資するというイメージを与えることで、今まで実態がつかみにくかった投資をわかりやすく理解できるようになり、興味を持った人は自分から情報を入手するようになる可能性がありそうです。
● 東京理科大学イノベーション・キャピタル株式会社 代表取締役 片寄裕市氏・高田久徳氏
「学生の頃から金融リテラシーを高める意義を改めて実感」

東京理科大学イノベーション・キャピタル株式会社 代表取締役 片寄裕市氏・高田久徳氏
片寄裕市氏(左)、高田久徳氏(右)

我々としても初めての試みの中で、伊藤様、坂内様、松岡様には、大変有意義な講義をしていただきました。金融にあまり詳しくない、もしくは投資経験のない生徒も多い中、講義後には、金融や投資について「考え・見方が変わった。」、「世の中における役割が理解できた。」、「もっと知りたい。」といった反応が多くあり、学生の頃から金融リテラシーを高める意義を改めて実感しました。
授業時間内では答えきれないほどの数の質問や質問の内容にも、生徒たちの関心の高さが伺えました。 引き続き、ぜひこういった取り組みをご一緒できればと思います。

片寄様、高田様、この度はありがとうございました。
未来をはぐくむ研究所では、個人の資産形成やファイナンシャル・ウェルビーイングをサポートすべく、これからも出張講座をはじめとした各種取り組みを進めてまいります。

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