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「健康」に「投資」していますか?~人生100年時代のお金の使い方を考える~

2019/07/26

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私たちは日々、様々なことに「投資」を行っています。皆さんは「健康」への「投資」と聞いて、何を思い浮かべますか? 代表的なこととしては、「適度な運動」のためにフィットネスジムに通ったり、「病気の予防」のために定期健診や人間ドックを受診したり、「食生活の改善」のためにバランスのとれた食事を心がけたり、栄養補助食品としてサプリメントを取り入れるなどでしょうか?
また、「投資」といっても「お金」だけではなく、「時間」や「労力」などを使うことも「投資」と言えますよね。
「人生100年時代」と言われている今、「健康」でいることは、これからの人生をより楽しく生きていくために大事なことです。今回は「健康」に「投資」することについて考えてみたいと思います。

「健康寿命」をご存知ですか?

「健康寿命」とは、介護や人の助けを借りずに起床、衣類の着脱、食事、入浴など普段の生活の動作が1人ででき、健康的な日常を送ることができる期間のことをいいます。

<平均寿命と健康寿命の推移>
平均寿命と健康寿命の推移(男性)平均寿命と健康寿命の推移(女性)

<出所>厚生労働省 「完全生命表」、「簡易生命表」および厚生労働科学研究費補助金 研究報告をもとにアセットマネジメントOne作成

昨今では「平均寿命」と「健康寿命」ともに上昇傾向であり、2つの数値の差は縮小傾向にあるようです。「健康」でいられる時間が増えているだけでなく、「健康」でいられない時間が減っているということは嬉しい傾向と言えます。

「医療費」っていくらかかっているの?

「健康」に関する数値を見たところで、今度は病気やケガになってしまった場合の医療費に関する数値も見てみましょう。厚生労働省が発表した2016年度の生涯医療費額は、2,685万円(女性は2,791万円、男性は2,584万円)となっています。

また、2016年度の国民1人当たりの入院医療費は、12.4万円となっており、85歳以降で最も多額となります。増大を続ける医療費は、社会的にも大きな問題となり、私たちの生活にも影を落とします。これから迎える高齢期を前に「健康への投資」を増やすことで、「医療費の負担」を減らすことができるのであれば、試す価値はあるかもしれません。

「健康」に「投資」(イメージ)

「健康寿命」を延ばすための「投資」とは?

<適度な運動>
「人生100年時代」を生き抜くためには、「健康」でいることは大事なことです。フィットネスジムに通うことや、ゴルフやテニスをしたり、また、忙しい合間にも敢えて「時間」や「労力」を消費して、エレベーターを使わず階段を使ったり、1駅前から歩いたり・・・様々な方法で「健康」を意識して日々生活している人も多いようです。

スポーツ庁が行った世論調査では、週1日以上運動・スポーツをする成人の割合は足もとで55.1%と上昇しています。そして運動・スポーツを行った理由としては、「健康」のためと回答した人が77.9%と最も多かったようです。下のグラフを見てもわかるように、昨今は「健康」への意識が高まっているようです。

<成人のスポーツ実施率の推移>
成人のスポーツ実施率の推移

出所:2018年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」をもとアセットマネジメントOne作成

また、ここ最近になって政府は、病気予防に積極的に取り組む個人や企業への財政支援を拡充する方針を示しました。自民党の勉強会では、フィットネスクラブに継続的に通うための費用を所得税から一部控除するなど、「健康投資」を促す税制の新設や予算措置を求めています。こういった制度があれば利用しやすいですね。

<人間ドック健診の受診と特定保健指導>
「健康」を維持するためには、定期的に自分の体の状態を知っておくことも大切なことです。厚生労働省の「国民健康・栄養調査報告/2014年」によると、20歳以上で過去1年間に健診や人間ドックを受けたことがある人は男性が72.2%、女性が62.9%という結果になっています。

また、人間ドックなどの特定健診等*1で特定保健指導*2の対象となった人のうち、保健指導を「受けた人」と「受けなかった人」の医療費で比較したデータがあります。

<特定保健指導実施有無別の1人当たり医療費(医科入院外)>
特定保健指導実施有無別の1人当たり医療費(医科入院外):男性

特定保健指導実施有無別の1人当たり医療費(医科入院外):女性

*1:日本人の死亡原因の約6割を占める生活習慣病の予防のために、40歳から74歳までの方を対象に、メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満をきっかけに脂質異常、高血糖、高血圧となる状態)に着目した健診。
*2:特定健診の結果から、生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による生活習慣病の予防効果が多く期待できる方に対して、専門スタッフ(医師保健師、管理栄養士など)が生活習慣を見直すサポートをすること。
※上記のグラフは2014年5月診療分の1ヵ月分のみを対象としています。
出所:健康保険組合連合 「特定健診受診者の医療受診状況と医療費に関する調査分析(2015年11月)をもとにアセットマネジメントOne作成

合計では、男女ともに保健指導実施者の医療費の方が低く、各年齢層をみても、多くの場合はその傾向にあるといえそうです。

健診などは自己負担の場合、費用がかかるうえ、時間も必要です。しかし、こうして健診に行くことで、健康への意識の高まりや、病気の予防につながり、結果的に医療費を削減できる場合もあります。定期的な健診や適切な保健指導は「健康寿命」をのばし、健やかで豊かな老後を過ごすことにつながるのかもしれません。

「健康」に「投資」(イメージ)

【健康への投資】

「人生100年時代」を考える時に、経済的なことはもちろんのこと、「健康」でいるために、今、私たちにできることをもう一度、考えてみませんか?充実した老後を送るためには、投資や貯蓄はもちろん大事ですが、「健康」あってこそのことです。苦労して築いた資産ならなおさら、できる限り医療費のために取り崩すことは避けたいものです。そして、老後を健康に過ごせるかどうかは、それまでの生活習慣に寄与しているところが大きいように思えます。「健康」への「投資」は、「人生100年時代」を生きていく私たちにとって、より重要な役割を果たすと言えるのではないでしょうか。

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