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キャッシュレス時代がやってきた

2018/11/30

つかう

日本での滞在を快適に過ごしてもらうために

観光客イメージ2019年1月7日より、日本から出国する際に1人当たり1,000円を徴収する「国際観光旅客税」が新たに導入され、航空機や旅客船で出国する際の運賃に上乗せされます。これにより2018年度は60億円、その後は年間430億円の税収を見込んでいます。国際観光旅客税の税収は、
①ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備
②日本の多様な魅力に関する情報の入手の容易化
③地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等
の3つの分野で活用されます。

今年10月までに日本を訪れた外国人旅行客数は、2,611万人(推計値:日本政府観光局)と過去最高を記録した2017年を上回るペースで推移しています。政府は、オリンピックが開催される2020年には訪日外国人旅行客数を4,000万人にするという目標を掲げています。さらに日本国内での宿泊、交通、おみやげ購入などにより消費される目標額を8兆円としています。

しかし、韓国や中国などと比べ、現金でのやりとりが多い日本では、現金しか使えないというお店もあり、カードが使えないと外国人旅行客から不満もあるようです。日本を訪れた外国人旅行客にアンケートをしたところ、カードで払えるお店がもっとあったらもっとお金を使うと思うと答えた方が60%を超えたという結果もあります。

現金を使わない(キャッシュレス決済)比率

韓国/中国/日本におけるキャッシュレス事情

韓国韓国では、1997年のアジア通貨危機の影響を受け経済が落ち込んだ時に消費を喚起するために、政府主導によるクレジットカードの利用促進策が実施されました。クレジットカードを利用した人に対して、その金額の20%を所得から控除(上限30万円)する一方、一定規模以上のお店には、クレジットカードを拒否できないという政策がとられました。これにより、消費者はクレジットカードで支払えば所得税が優遇されるため、1999年から2002年にかけて、クレジットカード利用額は6.9倍と急拡大しています。

消費者が現金で買い物をした際のおつりを、直接その人のプリペイドカード等に入金する「コインレス」に向けたプログラムも中央銀行主導で開始されています。

中国中国では、偽札対策、脱税問題などを背景にキャッシュレス化が進みました。銀聯(ぎんれん)と呼ばれるお財布代わりのカードが普及し、中国人なら必ず持っているとまでいわれています。2017年の中国国内における銀聯の取扱額は、約93兆9,000億元(約1,630兆円)に達しています。

また、Alipay(アリペイ)、WeChatPay(ウィーチャットペイ)と呼ばれる決済アプリが急速に普及しています。商品の購入はもちろんですが利用者は、公共料金の支払いやホテル、病院などの予約、振り込みや資産運用商品の購入を1つのアプリから直接行うことも可能です。これらのアプリを使ってお年玉をあげる人も増えているそうです。

日本日本において現金払いが主流となっている要因には、「海外と比較して治安がいい」、「偽札が流通していない」、「加盟店が支払うクレジットカードの決済手数料が相対的に高い」などがあげられます。しかし、先に述べたように政府は外国人旅行客の訪問に力を入れ、地方を旅行する外国人旅行客の消費拡大に期待をしています。日本での滞在を快適に過ごしてもらうために、現金しか使えない地方の小さな店でも、現金以外で支払いができるようキャッシュレス化を進める動きが急速に広がっています。2019年10月の消費税率10%への引上げに伴い、キャッシュレス決済で買い物をした場合に購入分の2%分をポイントとして還元するという「ポイント制」の導入も検討されています。

日本におけるキャッシュレス事例

■  2017年11月、ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」等を運営するロイヤルホールディングスが支払いに電子マネーやクレジットカードしか使えない(現金が使えない)レストランを東京都中央区にオープン

■  JR東日本の駅構内には、現金投入口のないイノベーション自販機が2017年3月に登場し、51台まで数を増加(2018年8月24日時点)
東京都港区の愛宕神社では、楽天Edyによるお供えが可能です。
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少子高齢化や人口減少に伴う労働者人口の減少を迎える日本では、キャッシュレス化の推進に取組むことによって、「インバウンド対応」、「現金社会のコストの低減」、「決済情報の活用」等の様々な効果が期待できます。
現金を持たずに決済ができる、キャッシュレス時代はもう始まっています。

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