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コワーキングスペースとは?みんな仕事で使ってる?

2021/05/28

知恵のハコ

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最近、コワーキングスペースという言葉を色々なところで耳にされる方も多いのではないでしょうか。
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、新たな生活様式を取り入れることが必要とされ、仕事においてもテレワークが拡がっています。テレワークと言えば、真っ先に自宅で仕事と思われる方が多いと思いますが、コワーキングスペースを利用するなど、自宅以外で仕事をするという選択肢もあります。そこで今回は、そもそもコワーキングスペースとは一体何なのか?また、仕事でどの程度利用されているのか?について、テレワークの実態調査と絡めてご紹介したいと思います。

コワーキングスペースとは

コワーキングとは、Co(共同の)とWork(働く)を組み合わせた造語で、働く個人がある場に集い、コミュニケーションを通じて情報や知恵を共有し、状況に応じて共同しながら価値を創出していく働き方を意味しており、コワーキングスペースとは、コワーキングが実践される共有のワークスペースのことです。2006年に米国サンフランシスコで誕生し、その後米国・欧州の大都市へと拡がり、日本では2010年に東京や神戸に誕生したようです。
そして2020年、世界中がコロナ禍に見舞われて以降、テレワークの普及とともにコワーキングスペースも急速に注目を集めるようになりました。2020年9月に発表されたCBREのレポートでは、2020年3月末時点の東京都内のコワーキングスペースは976拠点にまで拡がっています。2016年以降は年間100件以上の新規開設が続いていましたが、増加ペースはさらに速まると考えられます。

コワーキングスペースと類似の施設として、シェアオフィスがありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
シェアオフィスは利用者が個々に黙々と仕事をする作業の場であるのに対し、コワーキングスペースでは他の利用者との出会いや交流を目的とした仕事以外のイベントなどが開催されていることが多く、利用者の「場所づくり」が活発な点が違いのようです。また、コワーキングスペースでは、月額会員利用の施設が多いですが、1時間あたり数百円から1,000円前後で利用できる「ドロップイン」という利用形態もあります。
カフェやレストランなどの飲食店や、図書館などの公共施設を利用した場合、長時間の滞在が難しい事もありますが、コワーキングスペースであれば時間を気にせず集中でき、仕事の環境も整っている点、また、異業種間の交流やコラボレーションが期待できるのもメリットといえそうです。

*CBRE:世界最大の事業用不動産サービスおよび投資顧問会社。不動産の多岐に渡る総合的なサービスを提供。ニューヨーク証券取引所に上場。

テレワークにおけるコワーキングスペースの利用実態

国土交通省が令和3年に発表した「令和2年度 テレワーク人口実態調査」によると、全就業者のテレワーカーの割合は約23%で、前年度から約7ポイント増加し、過去5年間で最高となりました。また、テレワーク制度などが導入されている職場は全体の約40%で、こちらも前年調査に比べ約20ポイントの大幅増加となっています。

全就業者におけるテレワーカーの割合

テレワーク制度導入割合(雇用型就業者)

次に、テレワークの主な実施場所を見てみると、やはり自宅が約84%と大多数を占めていることが確認できます。一方、コワーキングスペースが含まれる共同利用型オフィスなどは、主な実施場所としては約7%の利用にとどまっています。しかし、条件次第で利用すると回答した割合が約32%あり、今後もコワーキングスペースの利用者が増加する余地は十分にあると言えそうです。

希望するテレワークの実施場所(雇用型就業者)

最後に、テレワークを実施して悪かった点を見てみると、約17%が「自宅のため家族に気兼ねした」と回答しており、これはコワーキングスペースの利用で解消できると考えられます。また、約35%が「仕事をする部屋や机・椅子、インターネット環境や、プリンター・コピー機などの環境が十分でなく不便だった」と回答しており、こちらも環境が整ったコワーキングスペースを利用することで解消できる問題と言えそうです。
皆さまの中には、自宅でのテレワーク時、ビデオ会議中に「ピンポーン」と宅配があったり、子供が学校から帰宅しヒヤリとする場面があったりと、自宅以外で快適に仕事をしてみたい、とお思いの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

テレワークを実施して悪かった点(雇用型テレワーカー全体)

コワーキングスペースの検索方法

数あるコワーキングスペース、どこを使うか悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。
現在はコワーキングスペースを検索する専門のポータルサイトがいくつもあるため、基本的にそちらを利用して検索するのが良いと思います。中には、写真を豊富に掲載しているサイトもあり、エリアや設備だけでなく雰囲気などもあらかじめ知ることが可能です。
また、LINEを活用してコワーキングスペースをマッチングするシェアサービスなどもあり、コワーキングスペースが必要な時に、スマホから空席がリアルタイムで確認できたり、ホストとしてコワーキングスペースを提供する事も可能なサービスなどがあるようです。

筆者の気になる!コワーキングスペース

筆者が調査をしていて個人的に気になったのは、高円寺にある老舗銭湯「小杉湯」の隣にあるコワーキングスペースです。そこでは、銭湯の入浴券などがセットになった月額会員を定期的に募集しています。仕事上がりに銭湯でリラックスでき、併設のスペースでは食事や読書などが可能で、セカンドハウスとして利用する方も多く、話題を集めているようです。
また、「他の人がいると人目が気になり落ち着かない」という方のための、完全個室型のコワーキングスペースも面白いと思いました。こちらは利用にかかるすべての操作がスマホでできるという手軽さも注目しています。ターミナル駅付近にあるオフィスビルの一角や、ショッピングモールなどにあり、仕事だけでなく自己啓発などの学習にも活用できそうです。

このように、コワーキングスペースは年々増加、進化しており、テレワーカーの利用ニーズを満たすものも続々と誕生しています。新たな働き方のひとつとして、コワーキングスペースをうまく取り入れ、テレワークを充実させるのもよいのではないでしょうか。

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