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デジタル庁とは?発足の目的や具体的施策をご紹介

2021/11/26

知恵のハコ

2021年9月1日、菅前政権の目玉政策としてデジタル庁が発足しました。昨今「デジタル」という言葉を見聞きする機会が以前にも増していると思いますが、デジタル庁が具体的にどのようなことをするのか理解できていない方も多いのではないでしょうか。
今回は、デジタル庁発足の背景やその目的、具体的施策、そして恩恵を受けると予想される企業や業界についてお話したいと思います。

デジタル庁発足の背景と目的

デジタル庁が発足した背景と目的についてご説明します。日本の省庁や自治体は役割分担や管轄意識が根強く、それぞれ個別の情報システムが構築されてきました。そのため、省庁や自治体をまたいだデータのやり取りがスムーズに行えず、行政サービスが非効率に陥ってしまうという状況にありました。
国際連合による日本の電子政府ランキングは2016年に11位となりました。その後、2018年には10位と上昇したものの、2020年には14位まで後退しています。こうした状況を打破すべく、菅前政権のもとデジタル庁が発足されました。

デジタル庁の具体的な施策は?

デジタル庁が掲げる主な政策分野と施策をいくつかご紹介します。

1.デジタル社会に必要な共通機能の整備・普及
デジタル庁は当分野における取り組みの一つに、行政サービスを効率的かつ安全・安心に提供するための仕組みの整備・普及を掲げています。その施策の具体策として「GビズID(ジービズアイディー)」をあげています。GビズIDとは、行政手続き等において手続きを行う法人を認証するための仕組みです。GビズIDでは発行している事業者の身元確認をあらかじめ行うことで、一つのID・パスワードで本人確認書類なしでオンラインでの行政手続きを行うことが可能になります。また、他にも地方公共団体の基幹業務等システムの標準化・統一化や、サイバーセキュリティの強化などの施策をあげています。

2. 国民目線のUI*¹・UX*²の改善と国民向けサービスの実現
当分野では、子育て・介護・引越し・相続などの様々な手続きをオンラインかつワンストップで行える仕組みの策定や、行政のデジタルサービスにおけるデザインや構成の統一化を施策として掲げています。これらが達成されると、オンライン上で簡潔かつ一貫性のある手続きが可能になると期待されます。

*1 User Interface (ユーザーインターフェース)。ユーザーの視覚に触れる全ての情報。
*2 User Experience (ユーザーエクスペリエンス)。ユーザーが製品やサービスを通じて得られる経験。

3. 国等の情報システムの統括・管理
前項では行政手続きの標準化・統一化を掲げているのに対して、当分野では情報システムの施策が主となっています。具体的には、国の情報システムについて整備・管理を統一化することで効率的なシステム運用や民間の情報システムも含めた情報連携を進めるとしています。これにより行政の効率的な業務運営による質の高いサービスの提供やコスト削減に繋がることが期待されます。

デジタル庁発足により恩恵を受ける企業は?

デジタル庁の発足によりどういった業界や企業が恩恵を受けるのでしょうか。恩恵を受けると予想されるものをいくつかご紹介します。
デジタル庁は行政サービスや情報管理のオンライン化を進めるとしています。そのためには強固なシステムの構築が不可欠です。したがって、システム開発やセキュリティーサービスに強みを持つような企業への期待が高まることが予想されます。また、大量の情報を集約し適切に処理することが要求されるため、情報処理に強い企業なども注目されるかもしれません。他にも、データの改ざんを防ぐブロックチェーン技術などに強みを持つ企業などにもより注目が集まるのではないでしょうか。

私たちの生活はどのように変化する?

デジタル庁の発足によって私たちの生活はどのように変化するのか、筆者の考えをご紹介します。
現在政府が普及を促進しているマイナンバーカードですが、所有するメリットを感じていない方も多いかもしれません。しかし、今後デジタル庁の施策実行に伴い、マイナンバーカードを使用することで世の中がより便利になり、行政サービスだけでなく生活の様々な分野で活躍すると考えています。
マイナンバーカードにはマイナンバーと顔写真が記載されています。現状のメリットは、本人確認書類になる、コンビニなどで各種証明書の取得ができることなどが挙げられます。また、マイナポータルを活用することで控除証明書等を取得し、年末調整や確定申告を楽に行うことができます。
他にも、引越しの際にマイナンバーカードがあれば必要書類が少なく済むなど、多くのメリットがあります。 民間でもマイナンバーカードの活用は検討されており、下記のような活用方法が挙げられています。

  • ネット銀行やショッピングサイトなどにおけるオンライン取引

  • 病院窓口での支払い

  • 生命保険会社における顧客の生存確認

  • 映画やコンサート等のチケットレスサービス

  • マイナンバーカードの社員証利用

デジタル庁によってセキュリティの強化が行われ、このような活用方法が実現すると、マイナンバーカードの使用機会は格段に増えると予想しています。
さらに一歩進んで、マイナンバーカードをスマホに紐づけてタッチするだけで本人確認や様々な手続きが完了する、といったことも実現すればより面白くなりそうですね。

おわりに

いかがでしたでしょうか。デジタル庁がDX(デジタルトランスフォーメーション)化の旗振り役となることで、世の中が大きく変化していくことが予想されます。本記事でご紹介した内容はほんの一例に過ぎません。今後のデジタル化による社会の変化についていくためにデジタル庁やDXについて一度ご自身でも調べてみてはいかがでしょうか。

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