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週休三日制は本当に可能?メリット・デメリットから実現性を考える

2021/09/24

知恵のハコ

1週間にもしも休みが3日あったなら、何に使いますか? 2021年6月に、希望する人は週休3日を選べる「選択的週休3日制」が、経済財政運営の柱となる「骨太の方針」に盛り込まれ、大きな注目を集めました。一見、休みが増える!趣味や勉強、自由な時間が増えるならぜひやってみたい!と誰もが喜ぶ制度に思えますが、現実には、給与はどうなるの・・・?仕事量は・・・?と直面する問題も多いようです。そこで今回は、企業・労働者それぞれの視点から「選択的週休3日制」について紹介していきたいと思います。

そもそも週休3日は可能?

一般的に、多くの企業は週休2日制を設けています。企業や労働者はそれぞれ、週休3日制についてどのように考えているのでしょうか?

2020年の東京都産業労働局が行った調査によると、企業は「導入する考えはない」制度として、「週休3日制」を60.5%と最も多く回答しています。しかし、労働者は「今後導入してほしい」制度として「週休3日制」が54.5%と最も多い回答となっています。
*東京都産業労働局「令和2年度 働き方改革に関する実態調査」

そもそも週休3日は現実的に可能なのでしょうか? コロナ禍においても感染症リスクの削減という観点では、企業と労働者どちらの意向にも合致するといえます。
実際に導入できれば、離職率の低下やオフィスの光熱費、残業代といったコスト削減などの可能性があり、企業にとってメリットとなりますが、実際に週休3日制を取り入れるためには、制度見直しや新たな制度構築に膨大な時間を要します。労働者の中には、「週休2日ですら有休を取得できていない」「教員など、業種や職種によっては取得が難しい」という意見もあるでしょう。「週休3日と週休2日の人との間で昇格・昇進格差があるのでは」と不安に感じる人もいるかもしれません。

当然のことながら、働き方への考えは多種多様であり、労働者のニーズによって制度に対する見方は変わります。例えば、「給与が減ってまで週休3日にしたくない」、「休みが増えるならその分給与が減っても構わない」という意見もあるでしょう。また、家族の介護や育児、病気治療と仕事の両立など、ワークライフバランスを保ちながら働きたいというニーズもあると言えます。高齢者などには、身体に無理なく働きたい人もいるはずです。その企業の働き手のニーズによって、制度設計を考える必要があります。

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週休3日の3つのパターンとは

ひと口に「週休3日制」と言っても、労働時間、給与、仕事量に注目すると、3つのパターンに分けることができます。

  • パターン1 … 休日を増やす代わりに給与が減少(総労働時間は減少)。
    ある大手金融機関では、従業員本人の希望により、週休3日・4日制を選択できる制度を導入しました。給与は週休3日の場合、従来の8割、週休4日の際は従来の6割となっています。

  • パターン2 … 給与を変えない代わりに1日の労働時間を増やす(総労働時間は変化なし)
    ある衣料品会社では、「1日10時間(従来は8時間)×土日を含む週4日の勤務」で週休2日制と同様の給与を支給しています。業界全体で人手不足が深刻化する中、柔軟な勤務条件を提示することで優秀な人材を確保する狙いがあるようです。

  • パターン3 … 休日を増やすが、給与も変わらず(総労働時間は減少)。
    この場合、会議の短時間化など生産性を上げる取り組みが必要となります。ある大手IT企業では、試験的に生産性向上策とセットで金曜日を休暇にしました。さらに従業員を支援する取り組みとして、自己啓発関連の費用や旅行費用、社会貢献活動費用の補助を行いました。

週休3日のメリット・デメリット

実際に「週休3日制」を取り入れた場合、企業と労働者にはそれぞれ、どんなメリット・デメリットがあるのかをまとめました。

週休3日制における企業と労働者のメリット・デメリット
企業労働者
メリット
  • 育児や介護を理由とした離職率の低下

  • 制度の対外的なアピールによる求職者の増加

  • メリハリのついた時間管理による生産性の向上

  • 社員のスキルアップ

  • プライベートの充実・自由時間の増加

  • 能力開発やスキルアップのための勉強、副業が可能

  • 心身の健康維持

  • 子育てや介護と仕事を両立しやすい

デメリット
  • 社外コミュニケーション不足によるビジネス機会損失の可能性

  • 社内の情報共有不足による業務停滞の可能性

  • 業種・業態によっては人員を確保するために増員が必要

  • 制度によっては給料減。その場合、将来もらえる年金も減少

  • 1日の業務が膨大になるリスク

  • 同僚など周囲への負担増加

  • 正社員・非正規の格差拡大

週休3日制をどう考える?

ここまで読んでみて、いかがでしたでしょうか?筆者は子育て世帯なので、週休3日制を利用できれば、子供と接する時間が増えることはもちろん、普段出来ない家事や用事にも手が回り、仕事と家事の両立がよりスムーズにできるのではと思います。
また、働く曜日の選択や週休2日制への復帰も自由に行えると、例えば、子供が小さい時は習い事に合わせて休む曜日を選択したり、小学校の夏休みに合わせて8月のみ制度を利用したりするなど、制度の内容次第では育児との両立がしやすくなると感じました。このように柔軟な働き方、多様な働き方を選択できることはワークライフバランスの実現に繋がると考えられます。
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