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注目されるESG投資

2018/10/10

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「ESG」ってなに?

ESGとは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字を並べ作られた造語です。企業業績だけでなく環境や社会問題、企業統治にどれだけ取り組んでいるかを評価し投資することを ESG投資といいます。

世界で広がるESG投資

通常の株式投資では、業績や財務の観点から投資を行います。それに加えて、ESG投資では、企業が工場からの二酸化炭素の排出量を削減するといった環境問題への取り組みや、女性の活躍推進やワークライフバランスなどへの配慮、情報開示による経営の透明性、利害関係者に対しいかにCSR(企業の社会的責任)を果たしているかなどをチェックして投資を行います。2008年のリーマン・ショック後、目先の利益ばかりを追い求めることへの反省から欧米を中心に世界に広がった投資手法の1つです。

ESGの取り組み例

日本では、機関投資家を中心に動きが広がり、個人投資家にも浸透しつつあります。ESGに配慮している企業への投資は、期間が長期にわたるほどリスク調整後のリターンを改善する効果が期待され、短期的な利益だけでなく、企業の持続的な成長が見込めるとして、投資パフォーマンスの向上にも繫がるとの認識が広がっています。

GPIFの取り組み

ESGという言葉が知られるようになったのは、2006年に国連が責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)を提唱し、機関投資家に責任のある投資を呼びかけたことがきっかけです。

日本でも、世界最大の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESGに対する考え方を明確にするために、2015年にPRIに署名をしています。GPIFは、GPIFから運用を受託する金融機関に対してESGを考慮して投資をするように求めています。その後、2017年7月には 3つのESG指数を選定し、同指数に連動したパッシブ運用を開始し、2017年10月には投資原則を改め、株式にとどまらず債券など全ての資産でESGの要素を考慮した投資を進めていくと表明しています。

3つの採用指数
種別指数
総合型 FTSE Blossom Japan Index
総合型 MSCI ジャパン ESG セレクト・リーダーズ指数
テーマ型・S(社会) MSCI 日本株女性活躍指数

FTSE Blossom Japan Index(トータルリターン)の推移

企業の取り組み

企業の取り組みESG投資では、ESGに積極的に取り組む企業に投資する一方、そうではない企業からは資金を引きあげようという動きが欧米を中心に拡大しています。

ESG投資が広がれば、ESGへの取り組みに前向きな企業も増加します。企業も財務と非財務情報と合わせた統合報告書やホームページなどでESG情報を公開しています。業績だけに頼らない企業価値の向上は、投資家の長期的なリターンにも貢献することが期待できます。

最後に実際に企業がどのようなことに取り組んでいるか、GPIFが選定した3つのESG指数の構成銘柄に採用され、ESGへの取り組みが高いと評価されているKDDIを一例にご紹介します。

Environment(環境)Social(社会)Governance(企業統治)
重要課題
  • 地球環境保全への取り組み
重要課題
  • 安心・安全な情報通信社会の実現
重要課題
  • 安定した情報通信サービスの提供
課題
  • 地球温暖化対策
  • 循環型社会の形成
  • 生物多様性保全
課題
  • 製品・サービスの安心・安全な利用
  • 幅広いお客さまニーズへの対応
課題
  • いつでもどこでも快適につながるネットワークの提供
  • 災害時のネットワーク維持と早期復旧
  • グループガバナンスの強化
具体的な取り組み
  • 森林保全活動への取り組み
  • 子ども向け環境教育
  • 携帯電話リサイクル
具体的な取り組み
  • スマホを使った災害訓練実践授業の実施
  • 高校生らとスマホ依存解消アプリをコラボ開発 など
  重要課題
  • 多様な人財の育成による活力ある企業の実現
 
  課題
  • 女性が活躍できる職場づくり
  • 障がいのある方の雇用推進
  • グローバルリーダーの育成
 

出所:KDDIのホームページをもとにアセットマネジメントOne作成
上記は、特定銘柄を推奨するものではありません。

このような企業側の積極的な情報開示が、企業価値の向上につながることが期待されます。

指数の著作権
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