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MBAとは?国内で取得できるって本当?費用やメリットと合わせてご紹介

2021/07/21

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日本人の社会人の自己学習状況をご存じですか。

下の表は、シンクタンクのパーソル総合研究所がアジア・オセアニアの国々の社会人の成長意識を調査したものです。ここから、日本人は自己学習について「とくに何も行っていない」と回答した社会人が46.3%と非常に高い割合を占めています。これは、「とくに何も行っていない」割合が日本に次いで高いニュージーランドと24.2ポイントもの差があり、他国と比べて多くの日本人は社会人学習をあまり行っていないことが分かります。

アジア・オセアニアの就業後の成長意識調査
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出所:パーソル総合研究所ホームページ「APAC就業実態・成長意識調査(2019年)」

社会人学習と一口に言っても様々です。書籍の購入や通信教育のサービスを利用して自分で資格取得の学習や、資格のセカンドスクールや、多くの大学で提供している社会人向け講座に通うものもあります。最近では、プログラミングなどを習えるITスクールをはじめとした以前は見られなかった社会人スクールなどあります。また、新型コロナウイルスの影響で、海外からまたは海外への留学がストップするなか、オンラインで国境を越えてつながり、学生に学びの機会を提供してきた手法「COIL」(コイル、国際協働オンライン学習プログラム)が注目されるなど、新しい学びの機会は増えています。
そのような中で、今回は、「国内でのMBA(経営学修士)取得」に焦点にあてて、そもそもMBAとは何か、MBAの取得方法とその費用等について幅広くご紹介します。
かつてMBAとは経営者層を目指す一部のエリートサラリーマンのみが取得する学位だと考えられていました。しかし、終身雇用・年功序列といった日本特有の職業制度が崩壊し、個人のスキルが求められる現代の社会において、MBA取得は今後注目度が増していくでしょう。

MBAとは何なのか?

MBAとは「Master of Business Administration」の略です。日本語では「経営学修士」または「経営管理修士」と呼ばれています。
MBAの目的は企業経営の実務家を育成することであり、ビジネスの現場で活用できる実践的な学びを提供することに重点が置かれています。
そのため、期間については退職や休職をして取得するフルタイムと、社会で働きながら夜間に通い取得できるパートタイムの2種類があります。また、コースについては、早稲田大学大学院研究管理研究科を例に挙げると、経営全体に関する学びを目的とする総合コースと特定の分野の専門家を育成することを目的とするプロフェッショナルコースがあります。このように、自分の条件や目的に応じて多様な選択肢があります。
続いて、国内でMBAを取得する方法とビジネススクールの選び方についてご紹介します。

国内でMBAを取得する方法と費用

①通学
国公立大学や私立大学、株式会社立大学などのキャンパスに通い、受講する形式で行うスタイルです。
授業は、講義型やディスカッション主体で行われ、他の学生と交流を持ちやすいことがメリットとして挙げられます。費用に関しては、私立大学は国公立大学に比べて高く、国公立大学の場合は100~150万円、私立大学の場合は300~400万円ほどかかります。
また、時間帯でフルタイムとパートタイムに分けられます。

*日本の私立大学の一形態であり、株式会社が設立する大学のこと。学校法人しか設立できなかった私立大学が、2003年に政府の構造改革特区に限って株式会社にも設立を認めた。

  • フルタイム
    フルタイムのプログラムは平日の昼間に開講されます。そのため、昼間働いている人は休職・退職をする必要があります。しかし、経営大学院の中にはフルタイムのプログラムのみ提供している場合があり、その学校でどうしても勉強したい場合には休職・退職する必要があります。

  • パートタイム
    パートタイムは、社会人が休職・退職をすることなく通うことができるように設けられており、平日夜間と土日を中心に授業が行われます。現在の仕事を続けながら取得することができるのが最大のメリットで、学んだことを実務ですぐに生かしやすい点も魅力の一つであるといえます。

②オンライン
通学以外にもオンラインでMBAコースを提供する大学も増えてきました。オンラインの特徴としては、フルタイムではなくパートタイムで取得できるものが多い点や、国内にいながら海外のプログラムを受講することもでき、コースの選択肢が広がります。 コロナ禍の新たなニーズとして、イギリスの多くの大学がオンラインのコースを提供しており、留学せずともMBAを取得できるプログラムも多くあります。

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ビジネススクールの選び方の基準

ここまで留学せずに国内でMBAを取得する方法について解説してきました。通学なのかオンラインなのか、その中でどの大学院を選べばよいかといった多くの選択肢がありますが、自分に合った大学院を見つけるためのステップは2点あると思います。

  • 自分のMBA取得の目的を明らかにする。
    「総合的な経営の勉強をしたい」「専門性を身につけたい」「高度なビジネスの知識を得たい」「人脈を広げたい」など、目的は人それぞれにあると思います。MBA取得の目的を明らかにすることが最も重要です。

  • 優先順位をつける。
    取得の目的を明らかにしても、仕事場や家から遠くて途中で通うことを断念してしまったなんてことがあっては本末転倒です。MBA取得の目的に加えて、仕事との兼ね合いや学費(国公立大学か私立大学か)などの基準に予め優先順位をつけておくことで大学院選びがスムーズになります。

MBA取得のメリット

ここまでビジネススクールの選び方の基準について紹介しました。続いて、メリットに関して3点解説します。貴重な時間とお金をかけて取得するMBAです。是非検討材料として以下のメリットをご覧ください。

  • 経営全体を俯瞰できる知識が付く
    第一のメリットは、ビジネス・経営に関する体系的な知識が養われ、俯瞰的な視点を得ることです。MBAで学ぶ知識は、経営戦略や経済学、マーケティング、人事戦略、会計学、金融など多岐に渡ります。そのため、多方面に視野を広げることで、物事を俯瞰で見るスキルが身につきます。また、MBAでは過去の失敗例や成功例などの事例を研究するケーススタディも学ぶため、具体的事象から一般化・抽象化する力が身につき、それを現在の仕事に生かすこともできます。

  • キャリアアップ
    MBAの目的は、企業経営の実務家を育成することなので、授業もすぐに実践に移せる学びとなっています。そのため、キャリアアップを図りたいビジネスパーソンにとっては有益なものであり、転職や昇進に有利に運ぶと思われます。

  • 幅広い人脈を形成する機会が増える
    MBA取得には費用と努力が必要になるため、MBAコースに在籍している人は志高く、企業の第一線で活躍する経験豊富なビジネスパーソンが多数在籍していると考えます。そのため、ここで得た人脈は卒業後にも自分の仕事やキャリアにも貢献できると考えています。

最後に

いかがでしたでしょうか。
日本人の社会人学習の実態から始めて、国内でのMBA取得方法やメリットについて解説してきました。筆者自身も、学問として金融や経済、経営に関して深く勉強することに非常に興味があり、是非チャレンジしたいと考えています。
今回の記事が皆さまのお役に少しでも立てば幸いです。

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