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アセットマネジメントOne

AIが資産運用にもたらす変化

2019/03/29

ふやす

AIとは

最近、AIという言葉を耳にする機会が増えてきました。皆さまはAIとは何かご存知でしょうか。AIとはArtificial Intelligenceの略であり、人工知能と訳されます。今まで人間がおこなってきた知的な活動をAIに代行させることを目的とした研究や技術の開発が様々な分野で進んでいます。

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AIが何に活用されているか

では、AIはどのような場面で活用されているのでしょうか。我々の身近な例では、インターネットで検索をするときや携帯電話でメールを作成するときの予測変換が挙げられます。世界中の様々な人が検索したワードや作成した文章といった、人間では覚えることのできないほど膨大な量のデータを集積・解析し、入力された文字に対して関連性の高いワードを提示することはまさにAIだからこそできる技術です。最近では交通量や天気などのデータを集積・解析し、渋滞が発生しないように信号のタイミングをコントロールすることで円滑な交通を確立する技術も研究されています。

AIを資産運用へ

このように様々な場面で活用されているAIですが、資産運用業界でも活用され始めています。運用面では、AIが集積した過去のマーケット状況や企業の財務状態に関する情報を現在のマーケット状況や企業の財務状態と照らし合わせ、解析し、どの銘柄をどのタイミングで買う(または売る)べきなのか、あるいは今のポートフォリオ(複数の銘柄や資産を組み合わせたもの)を維持すべきかなど最適なポートフォリオを導出しています。実際にAIを活用して銘柄選定を行うファンドも登場しており、運用面におけるAIの存在感はますます高まることが予想されます。

また、運用面だけでなく、AIは販売会社による提案面でも活用されています。過去に顧客が購入したファンドや運用リターンを顧客の属性毎に集積・管理することで、そのデータを基に、新規顧客に対し最適な商品の提案や、既存顧客に対してポートフォリオの見直しの提案をすることが出来ます。AIによる顧客への商品の提案が進めば、今まで販売員が長い時間をかけて行っていた顧客へのリサーチや提案の省略にもつながります。

AIとは:画像2

AIを資産運用へ活用する際のデメリット

これまで、資産運用におけるAI活用のメリットを述べてきましたが、デメリットも存在します。例えば、ロボアドバイザーはいくつかの簡単な質問に答えるだけで自分に合ったポートフォリオを提案してくれる便利なツールですが、結果が示されるだけで、それがどのようなロジックで導かれたか分からず、導出方法がブラックボックス化してしまっている点が課題ともいえます。

また、AIが取引を行うトレーディングでは、各AIに同じようなルールが設定されていた場合、同じようなタイミングで一斉に売買される現象がおきてしまいます。結果としてマーケットの過度な乱高下を引き起こしてしまうことにつながります。実際にここ数年でそのような事例は何度も確認されており、顧客に大きな損害を与えている場合もあります。

人間は業務に必要なくなる・・・?

資産運用を例に出して説明しましたが、AIの活用はデメリットがあるものの、同時に大きなメリットが期待されます。今後AIの研究が進むことで、デメリットが少なくなればより多くの分野でAIが活用されるでしょう。極端な話では、現在人間がおこなっている業務のほとんどをAIが代行できるとも言われており、人間は業務に必要なくなるかもしれません。それは資産運用業界も例外ではなく、将来的にはファンドマネージャーはすべてAIに変わっている可能性もあります。

少し暗い話になってしまいましたが、AIが新たな価値の創造や、社会問題の解決につながるという話もあります。例えばAIによる車の自動運転では、人間は運転時間を有効活用することができるようになります。中にはリラックスして過ごしたいと思う人もいらっしゃいますが、このリラックスという心理は人間にしか理解できないことです。そのために、スピーカーの音質や車体の防音といった音響や椅子の座り心地の改善など、新たな付加価値を考え、生み出すことは、AIが普及するからこそ人間が新たに取り組むことができるものといえるでしょう。また、高齢ドライバーによる運転事故や運送業界などの労働者不足は社会問題としてとらえられており、AIによる車の自動運転は、このような社会問題の解消の糸口となると考えられます。

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AIは活用される様々な分野で良い意味でも、悪い意味でも大きな変化をもたらします。これからも私たちが知らない分野や想像もできない分野で活用されるでしょう。近い将来にAIの技術がどのように進歩するか、そしてAIがどのような変化をもたらすか想像を膨らませ、楽しみにしながら過ごすのも良いかもしれません。

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