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大学の学費ってどのくらいかかるの?学部別にご紹介

2021/09/10

かかる

近年、子ども1人当たりにかける教育費用は増加傾向にあるようです。特に大学進学者の増加にともない、大学の費用の増加が主な要因となっているようです。大学進学が当たり前になり、奨学金制度の利用者も少なくない現在、学費についてきちんと把握しておくことは、将来設計を立てるうえでも重要です。しかし、大学や学部によってどのくらいの費用がかかるのか、イメージがつかない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで今回は大学に通うために必要な費用が大学や学部によってどの程度異なるのかについて、ご紹介していきたいと思います。

比較しやすいのは「初年度納入金」

はじめに、学費の内訳を確認していきましょう。無事に入学試験を突破し大学入学を決めたとして、はじめに必要となる費用が「入学金」です。そして最も重要である「授業料」のほか、「施設設備費」や「教材代」「交通費」等が挙げられますが、その全てを把握することは困難なため、ここでは学費の相場とされる「初年度納入金」の平均額について学部別に比較したいと思います。

大学種別、学部別でこんなにも違う!?

【国立大学】
国立大学の入学金および授業料に関しては、文部科学省が「標準額」を定めており、各大学はこの「標準額」の上限20%以内に設定する必要があります。2020年度の「標準額」は入学金が282,000円、授業料が535,800円となっています。したがって、国公立大学の初年度納入金の標準額は817,800円となり、大学ごとや学部ごとの学費に大きな違いはありません。

【公立大学】
公立大学の学部別学費比較(グラフ)

出所:旺文社 教育情報センター

公立大学の授業料は国立大学と同程度に設定されています。一方で入学金については、居住地が対象の大学と同じ市内にある(地域内)人と、居住地が対象の大学の市外にある(地域外)人で入学金に大きな差があります。それは公立大学には都道府県や市が税金を使って出資しているため、その地域で税金を納めていた人は控除を受けることができるからです。
それでははじめに地域内における学部別の費用をみていきましょう。初年度納入金が一番高いのは医学部、続いて薬学部、その次が国際関係学部となっています。その理由として、これらの学部の実習費等が他の学部よりも高額となっていることが挙げられます。特に医学部や薬学部において、実習費等の金額が高額であることがわかります。
このような傾向は地域外についても同様ですが、地域外では一部の学部の入学金の額に大きな差がみられます。他学部の入学金が350,000円前後なのに対して、医学部や歯学部の入学金は500,000円を超えており、その結果、初年度納入金は医学部、歯学部、薬学部の順で高くなりました。
このように、公立大学においても基本的に学費に大きな違いはないものの、実習費の有無や入学金の差等によって学費が高くなる学部があるようです。

【私立大学】

私立大学の学部別学費比較(グラフ)

出所:旺文社 教育情報センター

次に私立大学についてですが、初年度納入金が一番高いのは医学部です。二番目に歯学部、三番目に薬学部となっています。この傾向は私立においても同じですが、他学部との費用の差が大きく異なります。上の表をみると、初年度納入金は入学金、授業料、実習費等のすべてにおいて高額な医学部は700万円程度、授業料が最も高額な歯学部は400万円程度他の学部と比べて高いことが分かります。ここまでの差が出ると、将来設計が大きく変わることもあり得るでしょう。

とにかく早い段階での資金準備を

ここまでの説明で医学部、歯学部、薬学部の学費が高いことが分かりましたが、これらの学部は6年制であることにも注意が必要です(薬学部は薬剤師を目指す場合)。例えば、子どもが私立の医学部に通うとしたらどのくらいの学費が必要になるでしょうか。単純計算してみると、初年度納入金の約730万円と以後5年間の授業料(約270万円×5)および実習費等(約330万円×5)の合計はおよそ3,730万円もの額になります。このような金額を短期間で用意することは非常に困難です。
このため、できるだけ早い段階から資金準備しておくことはもちろんのこと、特に医師や歯科医師、薬剤師などを目指す場合は更なる工夫が必要と考えます。その工夫の一つとして挙げられるのが投資です。投資には損をするリスクが伴う一方、早く始め、長く続けることで複利効果などのメリットが大きくなる一面もあり、うまく活用すれば資産形成の強力なツールとなります。また、近年ではNISA制度などの税制優遇制度や信託報酬の安い低コストの投資信託、リスクを抑えた投資信託など資産形成を後押しする環境が整ってきており、検討の価値は十分にあると考えます。それでも準備しきれない場合は、奨学金制度などの利用も視野に入れる必要がありますが、子どもに返済負担を強いる可能性もあるため、子どもともよく話し合って決めるのが良いでしょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。大学の学費は国公立や私立で大きく異なるほか、学部によってもさまざまです。子どもの将来のためにできるだけ希望する大学や学部に進学させてあげたいという気持ちは素晴らしいですが、一度立ち止まってお金の面で家族の将来設計を考えることも重要かと思います。本記事がそのきっかけとなれば幸いです。

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